呪呪呪呪

ジュラシックゴジラ

第1話 開かずの間

築百年以上の古民家に引っ越してきた小野田悠馬は、最初から異変を感じていた。


 「この部屋だけ、鍵が三重についてるんです」


 不動産業者はそう言って、母屋の一室を指差した。重たい鉄製の扉には、古びた南京錠が三つ、がっちりとかかっていた。鍵はなく、壊そうとすると「触らない方がいいです」と制止された。


 「なぜ?」

 「…昔、あの部屋で“何か”があって、それから住む人がみんな……」


 言葉を濁す業者の顔が、青白く震えていた。

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