第5話 どうやら再会ということらしい
いま、何故か私はあの桔梗怜華に抱き着かれている。
周りの困惑した視線が痛くなってきたな。ここは仕方ない、
「ちょっと、こっち来て!」
桔梗怜華の手を引き、人目の少ない所へ移動する。
「落ち着いた?」
「うん。」
なんかとてつもなく気まづい空気が流れている、、
「覚えていてくれてたんだね、結衣。」
どうやら、本当にれいちゃんだったようだ。
「結衣、本当に会いたかったよ。中学は別々になっちゃうし、もしかしたら私のことなんてもう覚えてないんじゃないかって思ってたのに。」
「そんな訳ないでしょ。まあ、入学式の時はちょっと分かんなかったけど、、だってれいちゃん、なんかすごい美人になってるし、大人っぽくなってるから。」
「そ、そんなことないよ。」
なんかうっとりしてない?この子。
「そんなことなくないって!昔はあんなにちっちゃかったのになんか身長もおっきくなってるし、、長い髪も綺麗だね。」
そう、私がれいちゃんに気が付かなかったのは身長もあるが、長い髪だろう。昔はショートカットだった気がするが。
「それは、結衣が私の髪褒めて、長いのに合いそうだねって言うから、、、」(あの髪型も結衣とお揃いで好きだったんだけど、、)
「ん?なんか言った?」
「な、なんでもないよ。そんなことより、なんでこんな所に居るの、結衣。」
「それはこっちのセリフだよー。れいちゃんここの中学だったんだね。びっくりだよ。」
「う、うん。まさか結衣に会えるなんて思ってなかっよ。これは運命なのかも、、」
やっぱりなんか表情が気味悪いんだけど、、。
「おーい。結衣ー?」
「怜華様ー?」
どうやらさっきの人達が心配して呼びに来たようだ。
「積もる話はあるかもだけど、、また後でね!れいちゃん!会えて嬉しかったよ!」
「うん!私も結衣に会えて本当に嬉しい。また後で、絶対にね。」
そうしてれいちゃんと別れたわけだが、、
「結衣、あんたあの桔梗怜華と知り合いなの?」
「え、い、いやー。そうみたいだね?」
「そうみたいって、、まあ言いたくないならいいんだけど。」
いや、別に言いたくないわけではないがなんか私もれいちゃんとの久しぶりの再会に、そしてあの変わりようにかなり驚いているのだ。
さっきはすぐ別れちゃったけど同じ学校なんだから話す機会なんていくらでもあるよね!
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