5.指輪システム、実装開始!
//SE メニューの選択音
//SE 電子音
(右耳で)
「なうろーでぃんぐ……なうろーでぃんぐ……もう少し待っててね!」
//SE キラキラに包まれる音
(上機嫌な声)
「プレイヤーさん! お疲れ様!」
「ふふふ……今日は絶対ログインすると思ってたよ!」
(落ち着きなく左右を飛び回りながら)
「なんてったって、今日はフェアリーソングのサービス開始一周年だもんね!」
「今頃街ではパレードとかが始まってるって! 後で絶対行こうね!」
「装備品とかも安くなってるから、今のうちに揃えて起きましょー!」
(少しだけ落ち着いた声で)
「と、まあ街の情報はこれくらいにして……プレイヤーさんのログインした1番の目的は、あれだよね?」
「昨日の一周年記念アップデートで実装された、あれ! ふふん、流石にわかってるよ!」
「まあとりあえず……先にこれ! 一周年記念のアイテム配布、纏めてプレゼントボックスに入れて置いたよ!」
「例によって、妖精王の木の実も入ってるからねー。もしかしたら、今後は配布もちょっと緩和されるかも」
「だって、もっと貴重な配布アイテムが実装されたんだもん! というわけで……」
//SE 鞄の中身を取り出す音
(正面、とびきり楽しそうに)
「フェアリーソング一周年記念! 指輪システムの実装、だよ! どんどんぱふぱふー!」
//SE ドンドンパフパフ
「条件を達成したプレイヤーに配布されるアイテム、妖精王の指輪! これを妖精に渡すことで、特別な強化状態を付与するアイテム!」
(少し気恥ずかしそうに)
「……他のゲームで言うと、結婚みたいなシステムになるのかな?」
「公式で、最低でも今後一年は2個目の配布をしませんって宣言してたからね! 超貴重なアイテムだよ!」
「……と、言うわけで! 上級妖精を仲間にできるプレイヤーさんも、配布条件を満たしています!」
「アイテム欄に直接追加されてるから……まずは、確認してみよっ!」
//SE メニューのタップ音
//SE アイテム表示のキラキラ音
(感動混じりの声)
「うんうん……一周年の目玉アイテムだけあって、装飾も凄い凝ってるね……」
「木の実と違って見た目に反映される装備品だから、この妖精に使ったんだって一目でわかるみたいだよ?」
(ちょっとした間)
「……さて、プレイヤーさん!」
(ちょっと緊張した声)
「そんな貴重な指輪……プレイヤーさんは、誰に使う?」
(指をさされ、安心した顔で)
「……うん、プレイヤーさんなら、そう言ってくれると思ってた」
「上級者になるまで、ずーっと一緒にいたんだもん! いい加減わかってるよ!」
(とても上機嫌な声)
「まったく、チュートリアル用の妖精にこんなに貴重なアイテムを使っちゃって」
「後悔しても知らないからね! それじゃあ……早速、お願いします!」
//SE メニューのタップ音
//SE エラー音
(困惑した声)
「……あれ?」
「場所の指定とかあったっけ……? ちょ、ちょっと説明書読むね!」
//SE 紙を捲る音
(ちょっと遠くで)
「えっと、使用条件……これかな?」
「相棒に設定してる……これは大丈夫。妖精が受け取りを許可してる……これも、一番最初にやったから問題なし……レベル制限も私は上限だし……」
「あーっ!?」
(接近)
「プレイヤーさん、これっ!」
(左肩に止まる)
「ほらここ、ここ見てほしいんだけど……」
「貴重なアイテムだから、誤って使わないようにある程度のレベルがある妖精にしか使用できなくなってるんだけど」
(気まずそうな声)
「その……中級妖精の上限レベルが、条件になってるみたいで……」
「下級妖精や、チュートリアル妖精には……そもそも使用することが出来ないみたい……」
//SE 膝から崩れ落ちる音
「プレイヤーさん!?」
「と、とりあえず深呼吸しよっ! 心拍数上がるとログアウトになっちゃう!」
(耳元)
「はい、吸って……」
「吐いて……」
「吸って……」
「吐いて……」
「すぅ……」
「はぁ……」
「ちょ、ちょっとは落ち着いた?」
「えぇと……元気だして! は、ちょっと違うかな……私もショックではあるし……」
(ちょっと強がってる声)
「で、でも! こういうのは同意の気持ちの方が大事って言うし!」
「それに、将来2個目が配布されたら、運営から条件の緩和がされるかもしれないし……」
「運営の気が変わるまで、指輪はゆっくり待とう! ね!」
(ちょっとの間)
//SE メニューのタップ音
「えっ、運営への問い合わせ? それならメニューの設定のところからいけるけど……」
「送れる文字数は……5000文字までだったかな? 使われたところは見たことないけど……」
「まさか、プレイヤーさん……送るの!? 5000文字!?」
「うぅ……ちょっと待ってね、今嬉しい気持ちと、5000文字のメッセージかぁって気持ちが……戦ってて……」
(うんうん唸る声)
「……でも、そうだね。ここまで来たら、私も指輪が欲しいから」
(楽しそうに)
「応援するよ! して欲しいことがあったらなんでも言ってね! 声援を送ってほしいとか、そう言うの!」
「あっ、すっごい頷いてる……それじゃあ、耳元失礼して……」
(左耳、囁く声で)
「ふれー、ふれー、がんばーれ」
「ふぁいおー、ふぁいおーっ」
「ふふっ、プレイヤーさんが、私のために頑張るところ……楽しみながら、眺めさせてもらうねっ」
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