第2話 シャインマスカット・パルフェ金木犀のシラップがけ

~シャインマスカット・パルフェ金木犀のシラップがけ~




脚のついたグラスに、丁寧に層を重ねるけいちゃん


コーンフレークのさくさく

マシュマロのふわふわ

ぶどうのジュレの透き通る煌めき

マスカルポーネクリームのやさしい白



ひとつ、またひとつ

重ねる手つきに、ぬくもりが感じられ

グラスの中で秋の光が揺れる



上にはバニラの雪のようなアイスクリームと、

ココナツの柔らかな雲のようなアイスクリーム


その上に宝石のようなシャインマスカットを

ふたつ割りで並べ

こんもりと山を作る


最後に金木犀の花のシラップを

とろーりとかければ完成!



「見て、輝いてるね」

彗ちゃんの微笑みに、胸が少し高鳴る


ひと口運べば、瑞々しい果実とクリームが溶け合い金木犀の花の香りが鼻腔を抜ける


さくさく、ぷるん、ふわ…

口の中で秋の幸せが広がる


夜風が吹き、星の光がテラスを照らす


パルフェの冷たさと、彗ちゃんの温もり


甘く、澄んだ香りが、ふたりの時間に溶け込む



「ずっと、こうしていたいな」

彗ちゃんのささやきに

私もそっと微笑む


甘さと光と、恋の温もりが

この夜、静かに胸の奥で輝く











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