『神さまよ僕のことなどほっといて、君は神さまのようにピース』
「神さま」という遥か大きな存在から「君」という神様よりかは小さな存在へとスポットライトがあたる。
「僕」だからこそ届かない。「僕」は君のピースサインを眺めることしかできない。君がいっそ神様みたいに手が届きようのない存在ならば諦めもつく。君をあきらめる原因をどこかで探しているようなためらい感が伝わってくる。
この歌を連作単位でみてみると、
六首目
『何度でもマリオは死んで ラストウォー 僕らは火花を花火と呼んだ』
ピースには平和の意味もあると思う。君の平和みたいな心をざわつかせる衝撃を起こしてやりたいという感情がみえてくる。
七首目
『いつしか君は遥か水平に沈み海の光は増したかのきらめき』
君を同一人物としてみれば、水平に沈むという女神様的な幻想感と、海の光にまで君を投影してしまう僕の一途さと湿度のある恐さを感じることができる。
一歩を踏み出すことのできない恋心のようなものを多分に感じることができる好きな歌でした。
素晴らしい作品をありがとうございました。