第19話 ゴスペルママとの出会い

本屋さんに入る


バスケの前に、ギリシャ地区あたりを行くと、教会と手前に本屋さんがあった。

旅行先では、わりと立ち寄ってきた本屋。今は世界から、本屋がなくなっていってるのは、悲しいけど。笑

なんか、現地の肌感がわかるから、見つけたら行くし。

昔は、子供用のセサミストリートの本が買いたくて、わざわざ行ったりもした。

小さいし、古そうだけど、本屋だし行ってみるか?ってなって、中に入った。


行けなかったモータウン博物館の絵葉書


横に入り口があって、絵葉書を売ってた。

絵葉書も、今やコレクションする目的以外には、ほぼ誰も送らないような、そんな時代が来るとは…だけど。笑

行けなかった、モータウン博物館の絵葉書があったから、それを1枚ずつ買おうと、店の中に入った。

外の看板には、Bookって書いてあるけど、ちょっとしたお土産物みたいな、カバンとかもあり、本も確かに、まあまあある。


だけど、よく見たら、この本屋さんは、隣の教会と廊下で繋がってて、言わば教会の付属ショップな感じで。

人が3人ぐらい入ったら、狭く感じるような場所に、宗教関係らしき大人向けの本とか、絵本とかが、たくさん置いてあって、何だかホッとする感じの場所で。

で、絵葉書を出したら、「1枚1💲だけど、3枚なら2💲よ」って、お店の人が言うから、もう1枚を見つけて、お会計しようかと、レジ前へ。

そしたら、相棒がゴスペルって書いた本や、CDがあるのを見つけて。


ゴスペル・ママ?笑


ゴスペルの絵本的なのと、ゴスペル音楽とは何か?みたいな本を出して貰った。

お店の人は、年齢不詳な感じ。

髪は真っ白なんだけど、短いコーンロウみたいにしてて、オシャレなおばさんとおばあちゃんの、どの年齢でもいけそうな感じ。 

まあ私もそんな歳だし、下手したら向こうのほうが、歳下だった可能性もある。笑

こっちは勝手に、ゴスペル・ママって呼んでるけど。


ブラック系の、多少ふくよか目な、身長も私と同じか、小さいぐらい。

穏やかで、わりと控えめな感じの女性。カツカツの生活をしてるとは、感じないちょっと、余裕がありそうな雰囲気の人。

写真も一緒に撮ってもらったし、あるんだけど、了解を得てないから、今回はママの写真はナシで。笑


で、私たちが何故いるのか、ちょっといぶかしんでる様子もあった。多分アジア人は、このあたりには、あまり来ない感じだし。

だから、何故来たか?とかを話した。

『日本から来た。スティービー・ワンダーを昨日観てきた。そのために、日本から来た」って言うと、ちょっと顔がほころんで、笑顔になって、良かったねって、うなずいてた。


アメリカに来てから、スティービーの名前には、魔法のパワーがあるのか、誰もが「ふーん」でもなく、「えー」でもなく、「行かなきゃ」とか、「良かったね」って反応。

ホワイトの人も、ブラックの人も。

日本で、私が中学生の頃から、考えてた以上に、今のアメリカでは愛されて、敬愛されてる雰囲気で。

こんな風にアメリカの人が、感じて思ってることが知れたのも、デトロイトまで行ったからこそ、わかったのかも?とはなって。


ゴスペル談義の前に、トイレ笑


で、本の中身を「こっちは、子供向けだから、説明は簡単だけど、CDが付いてる」とか、説明してくれて。

「私たちは、ゴスペル音楽が好き」って言うと、「良いでしょ?、私も大好きなのよ」って、ママは話にのってきた。笑

で、私も「ママ!を昔観たし、アレ好きだったわ〜」って言うと、「あー、ミュージカルね」ってなり、そこで2人して「Mama 〜!I Want to Sing」って、サビを口ずさみ、話は盛り上がり。

ちなみに、このミュージカル「ママ!アイウォントウシング」は、教会でゴスペルを歌う少女が、周りに心配、反対されながら、歌手として成功する話。

全編音楽は、ゴスペルやR&B。アレサ・フランクリンがモデルか?笑な話。


「どこで観たか?」とか聞かれなかったから、アメリカ以外でもミュージカルをやってたのは、ママは知ってたのか?笑 

おそらく、知らなかったと思うけど。

ちなみに、また日本で日本人キャストで公演をやってて、ミュージカルとして根付いてるんだなぁ…って。


日本初演の時に観に行って、アメリカのキャストさんたちの歌が、めちゃくちゃ良かったから、アメリカのほうのも観て欲しい気はするけど。

が、私はゴスペルより、昼前に大量に飲んだコーヒーのせいで、トイレに行きたくなり。笑

「レストルームどこ?」って聞くハメに。話は良い感じだったけど、仕方ない。

コーヒー事件は、尾をひいてた。笑


教会のトイレに潜入?


教会は閉まっていて、そっちは暗い。その廊下を真っ直ぐに行って、突き当たりを右に曲がったら扉で、その扉入って右って、教えてもらい。

おそるおそる、教会の廊下を歩いて行くと、ママは間違えて曲がらないか、ちゃんと後ろから、見ててくれてて。ゴー!とか手振りで合図してくれた。


ちょっと怖かったのは、教会は閉まってて、廊下に人の気配も、電気もないせいもあるけど。

が、来る時に、教会の扉の下の石段の部分に、ホームレスらしき人が、荷物を持って座り込んでたから。

教会は閉まってても、本屋さんの入り口は横だし、入ろうとしたら、そこからすぐ。

人のいない廊下で、さっきの人たちに出会したら、ちょっと怖いかなぁ…って。

意外に臆病だし。笑


が、無事廊下を抜けて、角を曲がった扉の右に、電気のスイッチらしき物を発見。点けたら、ちょっと明るくなって、ホッとしてトイレに。

未だに、トイレ怖いって、小学生か?だけど。笑


アメリカのトイレが向上


古そうだし、キレイとは言えないけど。

何十年か前だと、私の少ない経験でも、アメリカの空港や飲食店のトイレも、使い方や手入れが悪くて、使う気にならないようなのにも、まあ遭遇した。

けど、今回来て感じたのは、アメリカ人もトイレの全般とか、配管を考え直して、使い方も良くなって、問題解決したのか?ってなるぐらい、どこもトイレがキレイで、使いやすくなってたかなぁ…って。笑 


これは、空港のトイレだけど。笑


扉も上下が、ほぼ塞がれてるし。鍵がかからないもなかった。

水が出ないとか、詰まって溢れてくるとか、トイレットペーパーは、あるのが珍しいぐらいの惨状だったんだけど。笑

空港のトイレに行きたくなくて、機内まで我慢したことも、あったかなぁ。笑

で、教会のトイレは、かなり古そうだし

塗り替え過ぎて、ペンキが分厚くなってたりはしたけど、きちんとメンテナンスされてたかな。

一安心して、急いで戻って。


スティービーが胎教の話


戻ると部屋では、プレイヤーのCDからゴスペルの歌が流れていて、相棒は本の中身なんかを見ていて。

また、ママと話し始めて、何故スティービー・ワンダーを、観に来ることになったか?みたいな話をして。

相棒が、曲を作って仕事をしてるとか、今の私たちの状況を説明して、胎教の話へ。

「この子が、私のお腹にいる時から、私がスティービーが好きで、めちゃくちゃ聴いたから、この人も好きになったかも?」って話をしたら、ウケてた。

アメリカでも、この話はテッパンネタになったか?笑


何だかんだ話しながら、CDの音楽が良いフレーズやコード進行になると、「ここから、こういく感じが、大好き〜」とか言いながら、ママは小さな声で、一緒に歌ったり、ハミングしたり。

「ここが良いでしょ?」とか。

この人は、やっぱり音楽が好きなんだなぁって、よく伝わってきた。


ゴスペルって?


信者では全く無いけど、私は小さい時から、親の命令でプロテスタントの日曜学校に行ってたから、讃美歌は毎週何曲かは歌ってたし、それなり知ってるほう?讃美歌だけ。

黒人霊歌のところからだと、もっと昔から、繋がっているけど、調べてみても、ゴスペルが本格的にジャンルになって、認知されるようになった時期は、1940年代ぐらい。

プロテスタントの教会で、歌やバンドまで入れて楽しくやり始めて、ゴスペル用の曲を書いたり、歌う人も増えて。

60年代からは、ゴスペルを歌ってた人たちが、ポピュラーにいって成功したりするようになって。


その代表格だし、デトロイト育ちが、アレサ・フランクリン。

なので、正確にだと映画の「天使にラブソングを」の設定は変?カトリックの修道女たちが歌うのは、聖歌隊だけど、ゴスペルじゃない?ってなる感じで。


曲はゴスペルの有名曲が、使われたりしてるけど。

今は白人の人たちも、クリスチャンミュージックってジャンルで、ロックやカントリーな曲をやってて、人気のあるバンドもあって、時代と共に変わったなぁ…はある。


クワイヤーで学べること


ちょっと感じたけど、教会の聖歌隊に入るってことは、チームで音楽を奏でる。

チームでやるには、人の音も聴きながら、自分も合わせたりする。周りの人の音楽表現も聴くってことで。

ソロ歌手になっても、バンドで楽器を弾くにしても、実は大事なのが人の音を聴くこと、聴く能力だったりするみたいで。  


バンド活動もしてた、ピアノの先生いわく、1人で完結しちゃうピアノだけをやってる人は、ちゃんと人の音を聴けない人もまあまあいるらしく。

人の音を聴いてないから、合奏とかバンドをやると上手く合わないのも、まあまああるって。 

聖歌隊は基本は人数が多いから、ハモる時に、1人だけ音量が大き過ぎたりしても、調和が取れない。

聖歌隊は、音楽の力を養うには、やっぱり良い経験なのかも?だし、ゴスペル出身シンガーの強みなのかも?


ゴスペルレジェンドズと子供用CDブック


ママは、「次のこの曲も最高なのよ〜」とか言いながら、CDの曲を次から次へと聴かせてくれて。

飛ばしながらだけど、ほぼ全部聴いたか?な感じ。笑

まあまあな時間、あの本屋さんにいた。

デトロイトのおばちゃんと、日本のおばちゃんのトーク!中身は大したこと話してないけど。笑

名前も歳も聴いてないし。

が、音楽を一緒に聴いただけで、心が暖かくなったかなぁ。

一緒に素敵な時間を、過ごせた。


相棒は大人向けの、ゴスペルとは?みたいな本の中身を吟味して、子供用のは、すぐに読めるから、サッと読んで。

2人とも厚かましくも、ゴスペルを好きとか言いながら、音楽として真正面から、ちゃんと聴いては来なかった。

けど、ママの熱意が伝わって、私も帰ったらゆっくり、昔聴いたマヘリア・ジャクソンとかから、また聴いてみようかなぁってなり。

最近のゴスペルの曲は、また時代なのかテクノっぽいのやら、ラップ調のも出てたり、違う発見もあったかなぁ。

風邪でかなり長くダウンしたから、まだあんまり聴けてないんだけど。笑

かけてくれたCDは、Amazonにあったコレかも?だけど、違う気もする。

タイトルが同じようなCDは、他にもあるし。笑

アメリカだけか、教会関係でしか売ってなかったかのかも?


「ゴスペルレジェンズ」ってタイトル。

ジャケットの写真が、多分違う。

私が聴いた覚えのある曲は、さすがになかった。

相棒は、もうかなり前から、CDも物では買わなくなったから、多分久々の円盤購入では?

絵本付きと両方買った。ママの布教は成功したな。笑

今、手元に曲とか写真も無いから、また改めて。


同じ曲のレイ・チャールズがゴスペルの人たちと、演奏してるバージョン。

歌より、合間にちょっと弾く、レイのキーボードのピアノと、オルガンがカッコ良い。


教会がある意味


デトロイトにとりあえず来た。ライブとバスケはチケット予約したけど、それ以外はほぼノープラン。笑


ゴメリカパークの横、アリーナの斜め前にポツンと取り残された状態になっていた教会


他の教会も開いてたところには、入ってみたりはした。上の写真は、コメリカパークのすぐ隣あたり。左側はハイウェイ、右は球場近くの道があるだけで、何もない場所に、ポツンと建っていて。


ステンドグラスがたくさんあって、中もキレイ


この教会は開いてたから、入ってみたら、中はステンドグラスが沢山あって。

豪華な造りだから、出来たころには、周りにたくさんの人が住み、多額の寄付が集まったんだろうなぁ…って。

手入れはされてるようだったし、Googleマップにも、監督会の教会って書いてあったから、まだ機能している様子で。

周りには、全く人が住んでる場所はないけど。球場とスタジアムとアリーナと、たくさんの駐車場しかない。笑

遠くても通っている人がいるのかも?


正面だけでなく、側面にもステンドグラス


再開発で一帯を壊しても、さすがに皆さん、教会だけは手付かずで、残したようで。


再開発で、ポツンと残ってた感じなのは、こことルネッサンスセンターの前の教会。

他に古いビルが残ってるあたりとか、川の近くに、教会は多分あと2つぐらい見かけたかなぁ。写真は無いけど。

ルネッサンスセンター近くの教会は、Googleマップでは、建物名がなかった。

ただの更地扱いの感じ。

ホテルのテラスからよく見えるから、ずっと気になってたんだけど。名前が無いってことは、多分教会としては、使われていない可能性が高そう。


ホテルの前の教会。周りは川と

更地と道路と高層ビルに囲まれている


こう見ても、建物自体はまだまだ使えそうだけど、おそらく70年代に、このルネッサンスセンターの整備で、他の建物は壊されて残ったのか?

何かで観た、銀座のビルの真ん中の神社は、屋上とかに引っ越してたから、ここも放置しないで、移築するなり、解体するなりしてあげたほうが、良いのでは?ってなったけど。


ホームレスの昼間の居場所教会


ホームレスの人を、延べ10人以上は見かけたなぁ。上手く区別が付かないから、何度も同じ人を、見てた可能性はあるけど。笑

ブラック系がほとんどで、多分白人らしい若い人も見た。

昼間は、川辺のベンチなんかに寝ていると、私が見たように警察官に、移動するように言われている感じで。

昼間はどこの教会前にも、外の石段に座ってる人がいたかなぁ。荷物だけ置いてたりも。

決まった場所があるのか、だいたい教会一つに2人いた。笑

皆さん、教会か役所で貰ったのか、同じようなブルーのチェック柄の、大きなカバンを持ってたり。

入り口の外に邪魔にならない感じで、うずくまってる


夜は教会の中で、泊まらせて貰えるのかは、わからないけど。さっきの取り残された教会に、居させあげるとか?

川辺の西の地区や、アリーナの北あたりは、誰も住まないような建物もたくさんあるのに、そう言うところに、何故行かないのか?そっちは、ギャングが多いから、暴力沙汰が怖いから?事情はわからないけど。

ダウンタウンにも、ただの空き地もたくさんあるから、そこに居たら?とか考えるけど、空き地にいると警察が来るのかも?

ギリシャ地区近くには、カジノがあるホテルが2軒あるから、ギャンブルに来て、ホームレスになって、その近くにまだいるのか?

そして、ギャンブルに来た、郊外に住む裕福な人や、観光客ならお金が貰えるから、カジノの近くにいるのか?

スティービーのライブは急だったから、アリーナ近くで、誰も見かけなかったけど、バスケの前にはミュージシャンが。

終わって帰ろうと歩いていたら、少し離れた場所で、道行く人に話しかけてた、ホームレスらしい人が、2人ほどいた。


教会がある意味


あちこちが、駐車場や空き地になっている中、再開発の中、教会は生き残ってきたんだなぁ…も感じて。

教会は市役所とは違って、税金で建てるモノじゃない。地域の人がお金を出し合い、寄付を募って作ってきたモノ。

教会があるってことは、その周りに住んで暮らしていた人が、いたって証でもあって。

今は、周りに住む人が、殆どいない状態でも、教会はそこにあって、多分離れた信者さんや、地域を見守ってもいるんだろうなぁって。

そして、このママのような人が、それを支えて来たんだろうなぁ…って。


相変わらず、通りは誰も歩いてなかったし、おそらくこのショップにも、礼拝がある時以外は、ほとんど誰も来ないんだろうなぁ…な雰囲気だった。

だから、変なアジア人の2人組みでも、歓迎してくれる雰囲気だったのかも?笑


うずくまってた人たちは、帰る時には、いなくなってたけど、荷物はあったなぁ。この教会の前なら、置いてても盗られないのか?


セカンドバプテスト教会の横の本屋さん。

ちなみにに、ファーストバプテスト教会は、街のもっと北の、今あんまり治安が良くない地域のマップにあった。


ゴスペルのプロや、ミュージシャンが

またここから、育ってくれますように!って思った。

ハグして笑顔で別れた、ママもずっと元気でいて欲しいなぁって。

どっちが歳上なのか、さっぱりわからないけど。笑

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