第5話 門、塀、防御、学校、街作り

城の広間は、今は子供たちに占拠されている。

彼らには、教育は必要だけど、まずは生き延びないと。


皆が帰った後、陶器の職人が来た。

煉瓦の話はした。

この国の家を見ると、大半が日干し煉瓦、つまり粘土の固まりなだけで、すぐにぼろぼろと崩れる。


焼いた煉瓦を作りたいと話した。

作る工程の最後に、焼くのが違うだけではある。


門の修復と、新しく強くするには、何百もの煉瓦が必要になる。

炭焼きの職人にも、焼くのを手伝って貰うのはどうか?と尋ねた。


悪い考えでは無いとの答え。

焼き方は教えないといけないにしても。

陶器職人は、3人いて皆元は弟子だったらしい。

ならば、監督して、千を超える煉瓦作りの責任者として、国に尽くしてくれないかと。


とりあえずの間は、他の物は後回しにする。

粘土を掘ったり、型に詰めたり、人手や力の必要な作業には、警護隊や子供たちにも手伝わせるから、何とか指揮をしてくれるように頼み込んだ。


陶器職人は、ジェームスだった。

テイラーでは無いけど、優しい声は同じ。

かなり禿げていて、40代後半ぐらいの、ブロンド?ブルネット?な髪。


ひとまず、弟子たちと炭焼き職人と話をして、策を練ってくれることになった。

状況を話して、急ぎであるし、ジャガー家には内密にとも。


弟子が住むのは、ジャガー家の領地ではなかったけど、くれぐれも情報が漏れないように、頼んだ。

佳代のハンディマンは、うなづいた。


門の周りには、多くの民が集まってくれた。

ルカは危機を乗り越えようとスピーチし、農民たちも目標が見えて、協力的だった。


警護隊も、今の門の修復に動員した。

門はそれほど傷んでいないことは、確かめられたから、中から開けて手引きした者の存在が、より濃厚になった。


左官職人の指示の元、壊れた部分に石を詰め、漆喰で固める。

大工には門に開いた穴や、壊れた部分を直させた。

3日ほどで、門の応急処置は終わった。


5日日後には、ミックが軍隊と農民を連れて、城に来た。

丸太も多数運んで来た。

城の横の空き地は、草が生えているだけだから、すぐに建てられる。


木材を使える形にするのは、領地で済ませてあった。

それなりに、ミックの頭は切れることは確認した。

薄くする作業は、ここでやる。

今のように薄くは切れないけど、綺麗に半分にし、4分の1にした。


設計図のような、パースのような絵は書いてある。

佳代は絵も上手い。

建築学科に進むかで、悩んだぐらい、建物の絵を描くのは好きだ。

詳しいことは、大工の棟梁に話した。


早く建てるために、釘が必要とか言うので、釘は木の釘を使って欲しいと伝えた。

鉄は他で必要だし、錆びると建物の寿命が短くなる。


学校は立て直すつもりだったけど、急いで作る建物は、また再利用するつもりだった。

食料の保存や、燻製する部屋、武器庫とか何にでも、流用可能だから。


日本の古い建物は、鉄の釘を使わないから、改修が少なく長持ちすることも知っていた。

栓とか呼ばれる、木で出来た釘。

鉄の釘を手作りするより、簡単で早く出来る。

木を丸くなく四角く細長く楔のような形を書いたら、わかってくれた。

子供たちも夜に、釘作りを競ってやってくれた。


翌日以降、木材は次々に運ばれて来た。

麦の刈り取りはハーダーウェイに監督と監視役を任せて、種蒔き作戦を始めた。

城にいる、警護隊と子供、地元の農民が総出でやった。


刈り取りは警護隊、運ぶのは子供、脱穀は農民とか、分担して国の中心から、外に向かって、人海戦術で。

終わった場所は、警護隊が耕して、農民や子供が種蒔きをする。


協力してくれる、サザーランド、ハーダーウェイ、ジャクソンの農民なども、脱穀機を持参したりして、手伝ってくれた。


終わりが無いように見えたが、ひと月ほどで、ほぼ終わった。

領主のいる地区では、既に作業は終わっていたから、国全部ではなかったから。


麦は城に集められた。

続けてハーダーウェイに、上流の国との間に、出入りの出来る門を作って貰い、一緒に水車小屋も作って貰った。

小麦を挽く用にが、先決だった。

川ね上は門と言うより、柵を作った。


手で粉挽きは、時間がかかり過ぎる。

水車を使って、粉挽きする仕組みは、古い日本の水車小屋を見たことがあるから、だいたいの仕組みはわかったが、細かい部分は、由美に調べて貰った。


ソーラー充電パネルは、ちゃんと使えた。

日本では、全く試してみたことはなかったけど、この世界でも太陽は同じらしく、ちゃんと昼間1日窓際で充電したら、スマホもバッテリーも充電出来た。


雨降りなどで、充電出来無いことを考えて、ゼロにならないように、注意はした。

モバイルバッテリーと、交互に充電。

太陽の力は素晴らしい。


G-SHOCKは衛星から、電波は受け取れ無いらしく、日本の時刻のまま。

この世界の時の流れには、対応していないらしく、ずっとあちらの世界の時刻のまま、動き続けた。


リュックには、もう一つ忘れてたけど、大切な物も入っていた。

小さなタブレット。

絵を描く専用。

こっちもスマホと交替で、充電した。


タブレットを下書き用に使った。

タブレットを見せたら、大工の棟梁は腰を抜かすだろう。

紙も貴重品。

今の国では作れない。


だから下書きをして、紙に写す。

大事な部分だけの拡大図も、拡大は簡単だから紙に写せるから、あって良かった!の品ではあった。


リュックの中には、入れたまま忘れていた、アロンアルファもあったけど。

多分、いつか役に立ちそうだけど、その前に固まって使えなくなるかもしれない。


輪ゴムとか、まあまあ役に立つ他の物も、リュックのポケットから見つかった。

輪ゴムを持ってるだけで、無敵な気分になれた。


種蒔き作戦が終わるころ、煉瓦製作チームから、見本が届いた。

焼く温度なんかは、由美に調べて貰った。

温度計は無いけど、壺を焼く温度とか、他の物を基準に調べて貰った。


素焼きの陶器より、少し高い温度で焼くことを伝えた。

耐火にしたいから、出来るだけ高温になるように頼んだ。


見本は見た目は良さそうだった。

持ってきた弟子によると、この煉瓦が冷えてから、次の窯に入れてみたら、こんな感じで、溶けずに残ったと、ビフォー・アフターを持ってきてくれた。


これで良いから、今度は早く作る流れを考えてくれたら、すぐに人を派遣するとも伝えた。

派遣するには、食べ物も持参で行くしか無い。


寝るのは、毛布にくるまって、簡単な天幕はあるから、その下で寝るしか無い。

全て持参で無いと、陶器を焼く場所は、山の近くで、予備の食料は無い。

城から、人と一緒に運び、帰りは煉瓦を積んで帰る。


煉瓦が本格的になる前に、ウステバンとの境にある、急な山の警戒するための仕組み作りと、木材の確保を同時にやった。


あちらから、山を登って忍び込むには、山に木があると、登りにくいが、隠れやすい。

だから、ウステバン側、山の向こう側の木を、かなり切って、進んでくる道をジグザグになるようにした。


あらかじめ計算して、切るべき木と、残すべき木を絵にした。

残した木も、隠れにくいように、枝や葉を切り落とした。

山には6本のジグザグの道が出来た。


下のあたり、ウステバンとの国境近くは、全ての木を切って、忍んで来たら、早くに発見出来るように、きれいさっぱり木を払った。


馬でも人でも、近づいたら、わかるように、鳴子のような音がする綱も付け、馬で侵入しにくいように、柵や仕掛けも置いた。

切りながら、細工して上へ登って行く。


途中には落とし穴を作ったり、隠れそうな場所の木の上には、目立たないように、隠れ場所を作り、上から石を落とせるように、木の上に石を準備したり。


知恵を出し合って工夫した。

切った木は頂上までは運び、下へは道を作って、滑り落とした。

この作戦には、ゴリラのようなオリバーを監督にし任せた。


木を門まで運ぶのも、大変ではあったが、警護隊のメンバーは木を切り、運び上げ、麦を刈ることで、基礎体力と筋肉を手に入れつつある。


木の枝を払うことで、斬ることのコツも少しわかって来たかもしれない。

木でも人でも、斬るにはコツも必要。

軍の良い基礎訓練にはなった。


こちらが罠を仕掛けたなら、相手も同じことをする可能性はある。

だから注意すべき点も、皆かなり理解はしたようだ。


門から続く道は、幅を広げた。

商人たちが、馬車や荷車ですれ違えるぐらいの幅にはした。

土台に煉瓦を使った、木の広い建物をまずは1つ建てた。


木のままだと火に弱いから、煉瓦の数が揃い次第、煉瓦で覆う予定。

だがまずは建物が建てば、集まって話し合いも出来るし、門作りの時期には、寝る場所として使える。


集会所の次は、やはり門とそれに繋がる塀を強化したい。

塀と言うより、LEGOのブロックを横に並べた感じの、細長い建物。


今の塀の間近から、約2メートル内側に塀を建てて、上は塞ぐ。

4メートルおきに、柱を建てて強くして、中は通り抜けが出来る。


まずは、2メートル内側の塀を木で作った。

下は杭のように尖らせて、しっかりと地面から立つように。


横板はなるべく隙間無く詰める。

長さは両端だと、100メートルを超える。

果てしない長さに感じた。

作っても、作っても終わらない感じ。


門そのものも、前の物より、開けにくい構造にした。

貴重な鉄の板を上下や隅だけでなく、真ん中やその間にも、取り付ける。


上下と真ん中に、かんぬきだけでなく、鍵も付ける。

それぞれを、ランダムに3人が持つ。

3つの鍵が揃わないと、門は開かない。


破られやすい蝶番を使わずに、引き戸にする。

上下に動く引き戸だから、閉める時は一瞬だけど、開く=開けるにはかなり重いから、5人ぐらいは必要。


これを2枚取り付けた。

元の扉を含めたら、3枚扉がある。

毎朝開けるのは大変だけど、もう門から入って来られたく無いなら、出来るだけ開けにくいことが重要。

最後には、外側や屋根には、タイルや煉瓦で覆って、火に強くする。

ルカと話し合った結果こうした。


閉める時に、迂闊な奴がいたら、門の扉で亡くなる事故が、起こる可能性はあるが、これは仕方ない。


門のための塀作りは、山の細工と並行だから、時間がかかるかと思ったが、近くの農民や商人たちが、たくさん手助けをしてくれた。


門から一気に攻め込まれた際の恐怖が強かったのか、自ら手伝いを申し出てくれた者が続出した。

特に商人は、安心して行き来が出来無いと、商売は国の中に限られる。


異国の物を扱う商人に至っては、開店休業に近いから、総出で参加した。

やはり国のためには、門は大切な物だ。


門の強化は、夏前から始めたが、なかなか進まない。

煉瓦の大量生産が、難しい。

これからも考えて、大きな専用の窯を作ることにした。


窯そのものを煉瓦で、大きな物を作る。

1度に500個は作れる物を。

幸い粘土には困らない。

粘土が掘れる場所近くに、2箇所増やした。


窯が出来てようやく塀作りが、スピードアップした。

夏や秋は農作物の収穫も忙しい。

この時期には、領主のいる場所以外は、何をやるにも、国民総出な感じになり、国の一体感は強くなった。


学校は、4つの建物が出来た。

ジャガーは、2ヶ月ほどで完成させた。

暖炉も必要とか、50人がベットで寝られる部屋を2棟作って欲しいと頼んだ、


食事の部屋は、1人に付き1つの椅子と

机が欲しい。

これも2棟に分けて。

ルカの出した注文は多くても、キチンと作った。


校長の部屋と、教師の部屋もオマケで頼んだ。

「何故ワシだけ、こんな物を作るのか?」とか文句は言ったけど。

ついでだからと、同じような建物を、少し離れた場所に3つ作らせた。病院にするだめた。

ついでと言いながら、ほぼ倍だけど。

診察室と、病室が2つ。一つは隔離用の病室にする。

もちろん、中のベッドなども、同じサイズで作らせた。


国中から、余った布団や毛布を、城に集めて貰うよう、触れを出した。

古い物は、洗濯煮沸して、上の布を掛け替えたりして、冬に病が流行らぬように、祈りながら準備した。

壊された家の中から、鍋など使える物やから、寝具や椅子や棚なども、自ら持ち込んでくれて、備品も揃いつつあった。


上流と同じように、柵のような門を作り、近くに水車小屋ももう1つ。

川から1部水が流れない場所へ、水を引く水路を作る仕事も頼んだ。


国の中央の川にも、もう1つ水車小屋も作らせた。全部で3つ。

ダイアナが上手くおだてて、口説けそうで口説けない塩梅で、操って、ミックに仕事をさせてくれている。


異国への遠征隊は、費用をジャガー家に負担させることに苦労はした。

城の近くで、ずっと仕事をしていたから、彼だけは特別に、毎晩城で夕飯を食べて、専用の部屋で寝させた。


ダイアナは色気で、その気にさせながら、良い感じになりそうになると、必ずダイアナを呼ぶ鐘が鳴る.


実は、アレサはずっとこっそり監視して、ダイアナが迫られそうになると、ルカが彼女を呼ぶ時の、鐘を鳴らす。

チームプレイだ。


ミックの妻は3年前、病気で亡くなった、

だから、ミックもかなり本気のようだし、妻が持っていた、首飾りだの指輪などを、ダイアナに贈っていた。


本当の金額?価値がわかっていない物もあったのか、ダイアナが貰った品は、かなりの金額で売れた。

病気のお母さんの薬代が必要とか、飲み屋のお姉さんたちが言う、よくある言い訳に、コロコロ引っかかるのが、見ていて面白い。


遠征費用も、国からと半々と言う話だったが、国からのお金は、ほぼダイアナがミックから贈られた物を売って工面した。

だから、ほぼミックが出したに近い。


こうして、夏になった頃に、遠征隊は出発した。

近くを行く間は、ウステバンの手の者もいる。

本来は隊長、副隊長に、サザーランド、賢者の弟子のエド、ギャラガー兄弟、ヴァンヘイレン兄弟の8人。


これに警護隊から6人か付き従い、ウステバンや近隣の国で買える種や、苗や鉱物を買ったりして、早くに戻るチームが、くっついている。

友好国のバリューの国王への、手紙や贈り物を渡したり、馬を駆けさせたら1週間で戻れるあたりまでは、同行しながら、買った品物を持ち帰る任務をした。


本当に知らない国は、8人で切り抜けるしか無い。

佳代はアジア由来の竹や、他の苗や種が欲しいと考えたので、はるはるトルコまで、行きつくように指示をしていた。


比較的近いフランス、イタリアあたりで、帰るつもりのジャガーの2人は、気楽に考えていたが、結果は何年もかかる長い長い旅となった。


近隣で手に入れた、果物の苗はすぐに植えて、夜間は城の中で管理したりして、無駄にはならずに済んだ。

種はしばらくはもつから、春を待って植えよう。


にんじんは早く欲しかったけど。

麦は残ったが、果物も少ないし、野菜も種が取れないまま、春が来た物も多い。

圧倒的に栄養素が足りていない。


主婦歴は長いから、子供たちやお年寄りの栄養不足が心配ではある。

山で活動した時期に、猪や兎などは毎日捕まえて、城に送った。


城近くの学校に暮らす子供たちのために。

調理場は城だから、バーブラがやりくりして、食べ物を手に入れてはくれている。


80人も増えたら、調理場も大変。

子供を飢えさせたくないから、調理場には人を増やした。

運ぶ手間人手が無いから、城の調理場から、鍋ごと運べるように、庭の木と滑車を使って鍋を移動出来るようにした。


名前は校長はミックになっているが、実質は賢者の弟子のブルーノが子供たちを見ていてくれる。

が、今は総出の仕事がたくさんあるから、子供たちはほぼ毎日、塀作りに駆り出されているのが現状。


それでも、子供たちの寝室に、アルファベットの表を何枚も作り、貼ってくれたり、寝る前や食事前に話をしたり、乱暴だったり、荒れていた子供たちは、落ち着いてきたし、作業の戦力になってくれている。


いきなり攻め込まれた時、親が目の前で殺されたり、別々にいて、亡くなったかさえ不明な子もいる。

悲惨な現場を目撃して、夜うなされたりする子供も多い。


バーブラは彼女の前任者で、未婚のまま王に尽くした、尊敬する先輩を呼び寄せてくれ、子供たちの生活の面倒をみてくれるように、頼み込んだ。寮母さんのような形。肩書きは、副校長にしたい人物だった。


メリサは、白人だけど、生涯独身だったけど、子供は大好き。

その上言葉遣いや、行儀作法には厳しいから、子供たちには良いお母さん、おばあちゃんになってくれた。


メリサは怒鳴らない。揉めごとがあると、まずは静かにさせる、

あのシーっが怖いと、子供たちは言う。

その後、静かに自分たちで、何がどう悪かったかん、考えさせられるからだ。

今では、メリサの足腰を心配して、子供たちは、率先して動いてくれ、綺麗な花や、美味しいペリーをコッソリくれたりするらしい。


メリサはまた、バーブラの良き相談相手でもあった。

上に立つ者の孤独も、百も承知で、モチベーターとして、有能なところも、わかってきた。

彼女は国の母となる人で、ルカも懐いている。


夏場は水路も回復して、麦は順調に育ち、水車小屋は、色々な粉を挽くのに、忙しかった。蕎麦はもちろん、乾燥させて、粉に出来る物は、漏れなく粉にして貯蔵した。

痛みかけたほうれん草から、にんじんの葉や、他の野菜も。


ペリー類も貴重なピタミンが取れるから、乾燥させたり、隣国から来た砂糖を漬けたり、無駄にならないように、子供たちが活躍してくれた。

マルベリーと呼ばれる桑も、来年以降養蚕のために手入れをしたせいか、山でたくさん取れた。


門近くの壁は、かなり長さが出来てきた。秋には上に屋根を付ければ、上からの防御も完璧になる。


集会所では、商人たちの組合決めや、活動を始めている。

組合の再編や新設は、ルカを含めて話し合われている。佳代ももちろん参加している。


煉瓦の大量生産が可能になったので、一般の家の再建計画も進んでいる。

早く安くするには、プレハブ式が早い。

同じ家ばかりになるが、装飾は後回しだから、基本形は4人家族用。それに寝室、納屋を増やしたり、必ず鶏用の小屋も作った。城で、卵をヒナにして、各家庭に配れるように、育てている。


トイレも同じ形にして、肥やしになるように、人が固まって済む場所には、集積場所も作った。

傾斜を付けて、肥を汲んで回らなくても、自然に落ちて行く。布で漉して水分は蒸発させて、堆肥用の施設にした。トイレを高くすれば、集積所はあまり掘らなくても済むように。

あとは、炊事などで出た、使った水を、時々トイレから流すルールも作り、勢いよく流して、詰まらないようにするたもだから、徹底させた。


集積所までの配管は、上が蓋になっているから、詰まった時な、フタを開けて、掃除をすることも。

各自の範囲は各家でやり、集積所は担当が周り、堆肥をかき混ぜたりの作業をする。

発酵を上手くさせるには、下からかき混ぜられる仕組みが必要。


水車小屋の大工たちに、相談して、足踏んだら、中が撹拌されるように、歯車などの簡単な仕組みで、少ない人数でより良い堆肥が出来るように、仕組みを考えた。

攪拌装置に付いている、羽や用具は由美の検索も利用した。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る