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神さまは、アダムとイヴをお創りになられたので、その教育係として、天使ラファエルを、エデンに派遣されました。ラファエルは、エデンの園に降り、アダムとイヴに、愛を教えました。
「いいかい、かわいい男と女よ。男と女が愛しあう時は、こうするんだよ」
ラファエルは、やさしく、アダムとイヴに教えたのです。
「やさしく、抱きしめなさい。やわらかく、触れ合いなさい。口づけをしなさい。甘い愛のしらべに酔いしれながら、自然にやってごらん。そして、こうやって、体を合わすのだよ」
アダムとイヴは、ラファエルに教えられたとおりに、やってみました。すると、あんまりに不思議な幸せが起こって、お互いに、心も体も溶けてしまいそうになるほどうれしくて、涙が出たのです。初めて愛しあったとき、アダムとイヴは、あまりにうれしくて、一日中、このまま、離れたくないとおもったほどでした。
「愛してるわ、あなた」
「愛してるよ、きみ」
やわらかい草のしとねに、ふたりで横たわりながら、アダムとイヴは、一日中、愛をささやきあっていたのです。それを見て、鳥や動物たちも、天使たちも、神さまも、たいそう喜んで、よし、と言いました。
このようにして、アダムとイヴの、エデンでの愛の日々は始まったのです。
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