世界で一番優しい誘拐犯
ヤシさ
プロローグ:異世界の定義
皆さん、こんにちは。
ここにきたと言うことは、この異世界の定義、理論が見たいってことですよね?
私自身。よく異世界モノの物語を見ている時に、
「なんで異世界には魔法があるの?」
「どうゆう物理法則?」
「なんか都合良すぎない?」
とか思っていました。はい。
なので、ガチガチに理論を詰めて、理論にあった納得できるような異世界モノを作ってみたいんです。だって楽しそうですよね? 異世界の仕組みがわかるって?
そんなわけで、頑張って異世界の理論を書きました。完璧です。
多分。
《異世界物理学の根本法則》
原初の公理:創造
宇宙は、神の「理論」が「無」に作用し、その「存在」が定義されたことによって始まった。
(訳:神がこの世界を作って、物体の存在を定義した)
第一則:存在意志の法則
全ての物質は、その定義に従い「存在し続けたい」という意志を持つ。この意志の強度が「魔力」であり、世界の抵抗力(イナーシャ)の根源である。
(訳:物質は「存在し続けたい」と思う。この力を魔力という。)
第二則:物理収束の法則
物質は、最も安定して存在できる状態、すなわち「物理法則」に収束しようとする。魔法によって引き起こされた事象は、術者の干渉が途絶えればこの法則に従い原状復帰する。
また、「物理法則」は物質の意志によって定義されるため、それ自体が物事の最小単 位である。
(訳:物体の「存在し続けたい」と思う力は自然に物理法則を作り出す。魔法で変化加えてもすぐに物体は元に戻ろうとする。物理法則は物体の「存在し続けたい」と思う力の総意によって存在するだけ。物理法則自体が理論を持っているわけではない。)
第三則:理論上書きの法則
観測者の強固な「理論(確信)」は、物質の「存在意志」を上回り、局所的に「物理法則」を上書きできる。この現象を「魔法」と呼ぶ。確信の強度は、魔法の強度と持続時間に正比例する。
(訳:「こうあるはず!」とめっちゃ理論を確信すると、物体の物理法則に干渉でき、その理論通りになる。このことを魔法と呼ぶ。魔法は強く理論を確信するほど強くなる。)
第四則:存在保存の法則
宇宙における「存在」の総量は不変であり、無から有は生じない。全ての魔法は「変換」あるいは「転移」によって現象を成立させる。
(訳:宇宙で存在できる物質の量は決まっている。なので、魔法で物質を生成したり消したりしているように見えても、物体の状態を変化させたり、移動したりしているだけ。)
第五則:魔力の法則
魔力とは、物体や生命が継続して魔法を発生させるために必要なエネルギーの総称である。魔力の源は、体力・精神力・感情といった存在の内的資源であり、それらの総和が魔法の持続時間と強度を規定する。
(訳:魔力は気合い)
第六則:干渉優位の法則
異なる魔法が衝突した場合、それぞれの「存在意志」は互いに干渉し合い、より普遍的かつ強固な理論を持つ魔法が相手を上書きする。
この優位性は以下の要因によって規定される。
⚪︎術者の確信の強度(精神的説得性)。
⚪︎魔法の歴史的・経験的安定性(継続使用による定着)。
⚪︎物質や環境の同調度(支持する質量や場の性質)。
(訳:魔法同士がぶつかると、気合いと自信と地の利が強い方が勝つ)
《魔法体系の分類》
【現象魔法】:
最も広く使われている標準的な魔法体系。
世界の「物理法則」という**自然現象**を元にしているため、多くの人がイメージしやすく、安定して力を引き出せる。魔法学校などで教えられるのは、主にこの体系。ただし、ある程度の知識と体験が必要となる。
(訳:勝手に自然法則を理論として確信して、魔法を使用する)
魔法工学:
現象魔法を「物理法則の理解と再現」として体系化する学問。
(訳:数学的に物理法則を解明し、再現することで理論(確信)を得る学問)
魔法哲学:
現象魔法を「物理法則の解釈と納得」として体系化する学問。
(訳:哲学的に物理法則を解釈し、納得することで理論(確信)を得る学問)
火属性: 炎のゆらめきを活性化させるイメージ。
水属性: 液体の流動や、水の流れをイメージ。
風属性: 空気の動きを生み出すイメージ。
土属性: 物質のを操り、大地を変形させるイメージ。
光属性: 光の持つエネルギーをイメージ。
闇属性: 光の遮断や、エネルギーの停滞・吸収をイメージ。
【神聖魔法】:
「宗教」という**絶対的な真理**を信じることで発動する魔法体系。
主に敬虔な信徒、聖職者、聖女などによって使われる。個人の想像力ではなく、揺るぎない信仰心が力の源となる。
(訳:宗教の洗脳パワーで真理を確信し、魔法を使用する)
基礎理論:
「神がそう望まれるから奇跡は起きる」という絶対的な確信に基づく。
これは単体では不安定だが、複数人になると圧倒的な安定性を形成する。
主な魔法:
世界の存在の肯定に沿って、治癒、防御、浄化といった「生かし、守る」ための魔法に特化している。また、攻撃魔法は「守護者」としての神のイメージを崩すため、発展していない。
【固有魔法】:
世界の常識や神の教えよりも、**個人の真実**を優先することで発現する、規格外の魔法体系。使い手自身の人生や哲学が魔法のルールとなるため、他人には原理が理解できず、再現も不可能。ただし、個人の範囲でしか使用は不可能。
一般人でも癖、直感、思い込みの延長などで無意識にわずかに発現することがある。
(訳:自分の理論を規格外に強く確信すると、魔法になる。)
発現の経緯:
強烈な原体験や、一つの事象に対する常人離れした探求心などから、その人だけの「世界のルール」が生まれることで発現する。
魔法の例:
<時間操作>: 時計職人が「時間は調整できる」と確信して発現。
<音響操作>: 盲目の音楽家が「世界は振動でできている」と確信して発現。
<因果操作>: 孤独な哲学者が「縁は結びも断ち切りもできる」と確信して発現。
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