第13話 思い

 警察による捜査が始まったが、進展は望むべく物ではなかった。遅々として芳しい報告が返ってこない。感情が避難となって口をつく。彼らとて怠慢をしているわけではなかった。父の知り合いたちだから、それくらいは分かる。それでも感情的になってしまう。彼らは母の、そして長木のそれを聞いても反論することもなく、捜査を続けると言ってくれた。

 一方で、長木は卜部に相談をした。状況の説明やいきさつや、あいつの格好なども。現場に赴いた彼女は

「生存して帰れたことを感謝した方がいいわね」

 というくらいに荒れた地であることを告げた。

 彼女の神社に帰ってから長木は一つの願いをした。あのような怪しいものを退治する方法を教授してくれないかと。しかし、彼女は長木の特性から退治ではなく、封印する手法、あるいは《異人》拘束する方法がいいと言って、それを教えてくれた。それは中学時代よりも苦しい鍛錬であった。それでもその修業期間があったせいか、あるいは長木の先天的なものか一カ月ほどでそのやり方は身についた。

 ――弟を取り戻す

 その思いが長木を支えていた。

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