え?劇?私は何も知りません!

ってことで中学入って初めて新しい友達ができたよっ!

上の空で授業をうけて、昼休みお弁当を爆速で食べ終えて、ユイのところにいけば、

「うあぁ~、疲れたよ~。」

めずらしく疲れていた。

「どうしたの?」

「いや、あいつがめんどい。めいりのコト、バカにしてる時点で友達とは思えん。

それに、シグレのことが好きって、告白しに行ったわ。馬鹿か、シグレはねぇ…。」

あ~あ~あ、結奈ちゃん、随分ユイに付きまとったんだね。

ぐちぐち文句を言っているユイを引っ張って、

「ほら、行かないとまずいでしょ、例のシグレさんたちが教えてくれるらしきナゾの奴…。」

そう、私はこれから少なくとも一か月間、演劇班の先輩方の授業を受けなくてはいけないのである。困った困った。

「はぁ、とりあえずあんたは、シグレ、ウチはカスミさんのとこ行くわ。そういう指示だったもんね。アイツがこないウチにいこっと!」

さささ~、と廊下を全力ダッシュしていくユイ。

さそいにきたこっちの気持ちも考えろぉぉ。

仕方なくトボトボ、高校生の教室へ向かっていると、

「お、メイじゃん。」

他のサッカー仲間に囲まれた、ライさんに出会った。

よくないよぉ、先輩の圧が強すぎる…。

「えっと、東雲先輩に呼ばれただろ?俺もだから、一緒行こ。」

東雲先輩と言う言葉を聞いた周りの女子の目が鋭くなる…。こわぁ…。

ライさんはそんなことも気にせず、どんどんどんどん、進んでいく。

まったく、無自覚っていうのはツミすぎるよ!!

ライさんと一緒に歩いて言ったら、準備室αについた。

「やぁ、ライ、それに、メイリちゃんっ!まってたよ~!」

ぶっ壊れたシグレさんと、それを呆れた目で見ているヒスイさんがいた。

「え…」

女子私しかいない…しかも全員、先輩…。コワイ…。

「えっとぉ、めいりちゃんには、これから少なくとも一か月、水曜日を除いて、僕らと式神演劇班シナリオマスターになるために訓練してもらいますっ!頑張ってネ!」

ン…?もしかしてこの状況が一か月続くの…?

…!ショーゲキのジジツ、私の初めの一か月間、オワタ…!

「え、カスミさんや、ヒヨリさんや、ユイは!?」

「あっちは、きちんとした補佐になるために、訓練しているよぉ?」

「え、なんで、私は女子会に入れてくれないの!!」

「そんなことはどーでもよくて、訓練を始める前にヒスイ君から大事な大事なご報告がありまぁす!」

「では、翡翠、内容説明。」

あれ、空気が一変したような気がしたのは気のセイだよね?

「了。」

気のせいじゃなかった。

「シナリオマスター、泉メイリに第一回大型劇が入ったことを報告する。

ヒントは、本条結奈もう一つのヒントは、過去。過去の事件の捜索ともいえるが。最後のヒントは妹だ。それ以外は俺からは説明できない。依頼人は俺、霊堂翡翠ではないが、俺の関係者だ。」

「ありがとう。では下がれ。」

「了。」

え…?ッと…?私、闇組織には加担しませんよ?

「内容を補足する。

この、訓練期間が終わるまでにこの問題を解決してくれ給え。

それが、カギだからだ。それに、霊堂翡翠はこの問題には直接は関係していない、と言うことも伝えておく。他は、補佐、東雲結衣とよく相談すること。」

シグレさんがメチャクチャ、マジメ…。

「じゃ、このおもっくるしいフンイキをいったん消して、

めいりちゃん、おべんきょー始めようか?ヒスイ、アレ、もってきて。」

「はい。」

どさささささささささs…。

そう言ってヒスイさんが持ってきたのはこの辺の地形図や、パンフレット、その他もろもろ、この三地区にまたがる大量の資料…。

「えっとぉ、これを一週間で暗記するコトっ!ライも、これ、覚えたよね。ヒスイはあっという間だったなあ。」

「あのぉ、ショー気ですかっ!おぼえられるわけないじゃないですかっ!?」

「あ、人って死ぬ気になれば思わぬチカラをハッキできたりするんだよ。」

「むりぃぃぃぃぃぃぃ~。いやだぁぁぁあああぁぁ!」

準備室αには私のヒツウ~な叫び声が響いたのであった。

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