第3節 外装を纏う竜玉……玉!?

口論は数分で終わるそれは何故か

いつもの事だからさ……。

「無駄な時間を使う所だったぜ……」

手足の生えた球体は言う。

「本当にな」

そう言って姿勢をただそうとする球体がいた

……いや球体というには違うが

見た目は球体とも取れるが中心部から左右に竜の牙がびっしり並んだデティールでそこを中心に鎧を纏う精霊獣の様に多いそれが球体に見えるからそう言っている(サズイ談)。

口とも言えそうな部分は開く事ができ中の核となっている玉も確認出来るがシールドやセキュリティによって第三者が触れるには許可が必要となっている。

牙で直接噛み付く事は出来るが当人は精霊術をメインにしてる為使わない(サイズの問題もあるが)

ちなみにこの世界精霊力に満たされておりそれを利用したり種族によっては変換して魔力や気力霊力、原力と言った様々な力に変えて営みが行われて来た歴史がある。

だが目の前の球体はそんな物にはとても該当しないし建物やサズイの服装すらこの世界にはたどって来た歴史的にはそぐわないだろう

だが実際に街が発展し巨大になっている事は事実

詳しくは語りきれないがこの世界の過去文明が密に関わっていたり

この球体がこの世界に科学力をもたらしたと言われている。

確かに機械の部分もあるが明らかに生身の部分も存在し核の部分は竜玉と呼ばれている宝玉が使われているのも事実

この物質は精霊力を取り込む事ができる為竜の心臓とも言われているが単純なエネルギー物質である。

これはサズイが窮地に陥った際に力を得ると同時に偶然手に入れた物である。

父親を助けようとその竜玉がそのままあてがわれた経緯があり出処自体は以前不明なままだ。

類似の物自体もいくつか見つかってはいる。

そうして様々な技術が合わさりこの球体は存在している……。

「で、今お前はかなり窮地に陥っているそうだろう?」

球体は姿勢を正しながら指を刺して指摘する。

「まぁ……そうだなぁ後半年後には隔離空間に作ってあるバーチャルシティのデモンストレーションを各地方、オリミナル大陸の代表及び各聖騎士団のトップに加えて王都から王族含めた使者の視察と既に手回し済みだったんだがなぁ……。」

件のポータル改修の為にはちょうど半年はかかると見込まれており結果別のイベントを行わなくてならないという運びになった。

「サズイ・ザ・シティ生誕1周年及び技術革命計画は……確認するが後者は表向きには言ってないんだな?」

球体は問う。

「あーそうだなそこはバーチャルシティデモンストレーション後に発表予定でほぼ秘匿状態だ」

「ふむ」

ふと球体は窓の外を見ると何やら慌ただしく物資を持って大型の鳥に乗って飛んでいる作業員らしき人物を見つけそのまま球体は語る。

「ならアレを先に完成させたらどうだ?」

「あ、アレ?」

サズイは流石に困惑した。

----------------------

次の話から登場人物が増えます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

仮面市長 〜過去の積重と混沌なる笑劇なる未来〜 ダイボ井口 @iguchidaibo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ