お前あの祠壊したんか
「何やっとんじゃお前ェ!!!」
「はっ!?」
「こ、ここは……?」
「何を馬鹿なこと言っておる!? 貴様、よくも村の大事な祠を壊したな!!」
「ほ、祠?」
「何を惚けておるのじゃ!? お主が今しがた壊した祠が、お主の足元に転がっておるじゃろうが!!!」
足元に目を下ろすと、確かに何かしらの人工物であったであろう石の破片が散らばっていた。
だが、前後関係が見えない。これは……。
「……あいつ、『呑まれる』とか言ってたな……なるほど、悪霊に呑まれる───こういうことか、クソッタレ!!」
「クソッタレはお前じゃよクソッタレ!!!」
俺が何をしたというんだ。猟奇殺人ぐらいしかしていないじゃないか。
「あぁ、もう終わりじゃ……!
眼前の老人は絶望した表情でその場に崩れる。
ちょうど悪霊の被害にあったところなのだ。神の一柱や二柱居てもおかしくはない。
釣られて
♢
祠のことは
その夜。
村人たちは、
「はぁ……」
これも全部、自分の完全犯罪が暴かれた
メアリーめ。赦せねぇ。赦さねぇ。
赦せん。赦せん。赦さん。
「赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
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赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
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赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
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赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
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赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
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赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
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赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん
赦さん赦さん赦さん赦さん赦さん赦さ───」
「クックック……これはなかなかとんでもない供物がきたものだなァ……」
「───ッ!?」
また呑まれていた……!
悪霊に対抗できない。
「……なぁるほど。人の身には余るモノに憑かれてるなァ」
声の主を見る。そこに居たのは、人ならざる異形であった。人体の様々なパーツをちぎっては癒着させ、そうして出来た不完全な化け物。
生命を冒涜するような風貌をしていた。
すると、
「うぐっ……!?」
胸のあたりが急激に苦しくなる感覚がする。
胸……いや、もっと本質的なモノが無理やりこじ開けられる感覚がする。そして、自分ではない何かが───
『死イィィイねェェェエエ!!!!』
突如、
男は、あの時空き缶で死んだ男であり、あの時電車に乗りこんできた男だった。
やはり、『悪霊』というのはこいつのことだったか、と
男が異形に向かって駆け出し、右手を突き出す。
すると、その右手が赤く光り、赤色のビームが放射される。
───ドッカァァァァァァン!!!!
ビームは異形に当たると同時に弾け、大きな爆煙を残す。
男はそこへ突っ込むと、さらに追撃を加える。
だが───
「その程度のパワーで吾輩を倒せると思っていたのか?」
煙が晴れると、そこには無傷で佇む異形の姿があった。
異形は無数の手の内の一つを動かし、男を掴んだ。
「貴様、あの時の生贄だな……? ククッ、残りカスになっても尚これほどのパワーを発揮するのは、正しく天才と呼ぶ他無い。だが、
『クソッタレがああああああ!!!!!』
異形はそう言い、ゾウも丸呑みするほどの巨大な口を開け、男を放り込んでしまった。
もぐ、もぐ、ごくん。
あまりにも平凡な咀嚼音。
それは、
「に、逃げるんだぁ…! 勝てるわけがない……!!」
すると、十字架に老朽化が進行していたのか、その一部が壊れ、
逃げろ、逃げろ、逃げろ。
とにかく遠くへ。自己愛と生存本能の力を、今こそ見せつけてやるのだ。今はその
風体なんかは、今はどうでもいい。
一陣の黒い風となり、木々を突き破り、狼を蹴飛ばし、少しずつ沈みゆく満月の、その十倍も速く走った。
だが───
「どこへ行くんだぁ?」
異形は、
「ひっ、ひぃっ!! 化け物!!」
股間に暖かい感覚が走る。
「吾輩が化け物…? 違う、吾輩は神だ! ──ハッ、ハハハハハハッ!!」
異形の笑い声が響く。
「かっ、神……?」
「あぁ、そうだ。吾輩の名は
「───そう。そして、今から死ぬ」
「んぇ?」
「んァ?」
───KABOOOOOOOM!!!!!!!!
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