終末世界を必死に生きる少女の「幸せな」夏休み

この物語の舞台は、「ハッピーサマーバケーション」という明るいタイトルとは裏腹に、生き残る人類を選別して宇宙へと送り出している終末の世界となった日本です。

そんな世界の中で、主人公の村上紗季が、運命に抗い、釣りを楽しみながら、「うちもまだ終わらない夏休みを生きてる」と最後まで生き抜こうとする姿に、本当に感動しました。


また、終末世界を生きる登場人物が、方言交じりの会話を話すことで、作品に温かみとリアリティを感じられます。

ここは、本当にセンスがあると感じました。

お話の設定的に暗くなりがちな世界観を見事に明るくしています。

終末世界を必死に生きる少女の青春物語。
おすすめです。