第6話 看病~恋の病に罹ったはな~

//SE 蝉の鳴き声


(声が籠った感じで)

「大丈夫? 熱まだあるね」


「起き上がれる?」


//SE 君が起き上がる


「汗拭くから服脱がすね」


//SE 君の服を脱がせる音


//SE 背中をタオルで拭く音


「はながちゃんと看病してあげるから安心してね」


「新しい服も持ってきたから着せてあげる」


//SE はなが服を着せる


//SE 寝転び布団を掛けられる


「何か食べられる?」


「アイス? いいよ、ちょっと待っててね」


//SE はなが部屋から出ていく、1階に降りる足音


//SE 扇風機が回る音


//SE はなの足音が近付いてくる


//SE はなが部屋の扉を開ける音


「これで良かったのかな? カップのバニラ」


「はなが食べさせてあげるからね」


「はい、あーん」


「美味しい?」


(微かに笑いながら)

「冷たいよね。早く良くなってね」


「はい、もう一口」


「もういいの……?」


//SE はなが布団に入ってくる


「じゃあ、寂しくないようにはなが添い寝してあげるね」


「君の体、すごく熱い……」


//SE はなが君の顔を手で覆う


「ひんやりする……?」


「まだ熱い……? じゃあ……」


//SE はなが身体を密着させる


//SE はなの吐息


(顔の近くで、恥じらいながら)

「今ならどこ触ってもノーカンにしてあげるから……」


「元気な君を見ていたいの……」


「熱いの熱いの飛んでけ~……なんてね……」


「ゆっくり寝て休んでね」


//SE 髪を撫でられる


 ◇


//SE 風鈴の鳴る音


「あ、起きた?」


(嬉しそうに)

「元気になったみたいだね」


「はなが体で確認してあげる」


//SE はなが君に抱きつく


「うん、もう熱は無いね」


「やったー、君とまたイチャイチャできる~」


「夢の中にはなが出てきた?」


(抑揚をつけながら言う)

「もう、君は本当にはなを好きにさせるのが得意だな~」


(恥じらいながら)

「キス……したくなっちゃうじゃん」


「あ、そうだ!」


「君の夢に出たんだから、出演料として……はなの看病をして欲しいな~」


(甘い声で)

「はなはねー、恋の病に罹ってるの」


「もう少しで夏休みが終わっちゃうでしょ……?」


「だからはなの心は不安定なのです」


(どこか君じゃない方向へ呼び掛けるように)

「学校が始まっても、君が……はなのこと、ちゃんと見てくれるって約束してくれたら、治るかもなー……ちらっ」


「君が、先生にはなと同じクラスがいいですって言ってくれたら……治るかもなー……ちらっ?」


(グッと顔の近くへ)

「え、いいの……? 先生と交渉もしてくれるの?」


「ありがとう~」


//SE はなが君に抱きつく


「やっぱりはなは君のものだよー」


(耳元で)

「ちゃんとはなを学校に連れてってよね」


「はなは重たいよ……?」


(甘えた声で)

「はなは学校嫌いだから、頑張ってはなをやる気にさせてね」

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