8話

「お昼…生徒会室に行ったのに…居なかったから先輩達と手分けして探したよぉ…二人とも」


俺の異能を色々試した後にお昼が近いのでリンと遊んでいるとタモモが声を掛けてきた。


「ごめんね?居ても立っても居られないものだから戦闘場を借りさせていただいたよ、先輩達ってツクリとハカリ?」

「うん…あっ二人を見つけた事、先輩達に連絡しないと」


そう言いDTで連絡してるタモモを俺達は待ってると終わったみたいで。


「どうやら先輩達、先に屋上に居るから来てって言ってるみたいです二人のお弁当もあるそうですよ?」

「お弁当!何だか良い響きね!早く行きましょう二人とも!」

「どうせならさっき練習した転移で…ってこら!先に行かないの!タモモ早く行こう!」

「う、うん」


急ぎながらもコンとリン、タモモと一緒に屋上へと向かい。


「ふぇぇ…やっとついたぁ…」

「待ってたよ三人とも、屋上は広いし風通しも良いからサボりにも丁度良いよ」

「三人ともこちらに…食堂にてコンとリンにはお持ち帰りが出来る出来立ての弁当を買って来ましたよ」

「やったぁ!ありがとう!ツクリ!」

「すまないな…弁当を買ってきてくれて」

「構わないさ…さぁ食べながら話そうじゃないか」


固まって食べる事になり、食べてる途中にハカリが報酬の話をし始めた。


「所でコン、君への報酬決まったよ…多額のお金と私のお古を改良したDTを一つ君に渡そうと思ってね」

「ん⁈お金はありがたいが…DTもくれるなんて…結構するんだろ?DTって」


そうDTにはダンジョンコアというものが使われてあってだからこそ機能も豊富で中々壊れない代物だ一つ最低でも50万以上はするはずだ。


「むしろ足りないんじゃないかと思ってるぐらいだよでもそれでも君が言っていた金銭的な問題と修行できる場を用意する事が出来なかった事を悔やんでるよ」

「タモモも会長も私も本来なら君に学生の身分を与えれば君の言ってるものも解決するのだが理事会に見つかる以上最低限のものしか用意出来なかった…すまない」

「うぅ…事件の時に助けてもらったのにすみません…」

「いえいえ!何かを貰うために助けた訳でもないし、それ程までに考えてくれてこちらとしては嬉しいよ…ね?リン」

「えぇ!むしろこちらが有難いぐらいよ!」


それにしてもDTか…様々な姿に成る俺だ…そこんとこどうなんだろと思い聞いてみると。


「あぁ君の変身に対応出来るようにするとも、それも含めての改良DTだ…これから作る予定だからしばらくはまだこの学園に居てもらう事になるが今日の放課後は何処かに居た方が良いかも知れないな」

「もしかして先輩とコンがこの学園で戦ってたのがバレてるかも知れないからですか?」

「うん…けどどうするかはコン達に任せるけど誰かが来たら、来たらで私が対応するよ」


その時が来たら俺も黒髪の男の娘…ソウルとして振る舞うよとみんなに話してるとリンが話し出す。


「この後はどうするのかしらリン!ハカリ達は学生としての本分?があるんでしょうし!」

「そうだなぁ戦闘場である程度試す事試したし今度はダンジョンとかに行きたいけど…」

「ほぅダンジョンならこの学園で管理している場所があるよ?後で話を通しておくよ」

「助かるよ」

「ふむ戦闘場の次はダンジョンかコンは鍛えるのが好きなのか?」

「鍛えるってよりかは自分の力を試してるんです」

「ふぇ…今でも結構強そうなのに…」


もしダンジョンに行くのならリンに行くか聞いてみたがリンはリヴァイアサン…ダンジョンから帰れるのか不安でもあったが。


「うーん気になるし行ってみようかしら!」


リンもダンジョンに行く事になってハカリはリンの正体は知ってるがその他のツクリとタモモは心配するかと思ったがどうやら二人ともリンの正体は知ってるそうだ…ちなみにリンからバラしたそうで。


そして食べ終わってハカリ達と別れリンと一緒に管理されてるダンジョンへと向かった…。


管理されてる…長いから管理ダンジョンはダンジョンを形作るダンジョンコアにより自由に作り変える事が出来るようで天然のダンジョンを想定とした訓練が出来る場所で今、正にそこに向かい…辿り着いて中に入り進む中。


「ここがダンジョンなのね!…ねぇ此処に何をしに来たのか聞いても良いかしら?」

「あぁそれはね…魔物に賢者がやってみせた合体をやってみようかなって他にもやりたい事はあるけど」

「…そんなに賢者の合体が良かったの?」

「いやぁ貫禄ありそうな男性が魔法少女の見た目になったんだよ?そりゃあ印象が残るよ」

「まほう…しょう…じょ?うぅ分からない単語が出て来たわ…」


リンは長生きだから色々知ってそうなのに…と思ってると早速ゴブリンが数体程出て来たが不可視の一撃で一体だけ残して合体出来るか試した。


「うーん最初この世界で目覚めた時に早めの火葬した時の感覚じゃダメなのかなぁ」

「あまり弱いと意味が無い…とか?兎も角どんどん奥に進みましょうよ!」


そう言われどんどん奥に進みながら時間をかけて進むコンとリン…その頃ハカリはというと。


場所は生徒会室…書類や本、道具だらけだったがコンによってある程度綺麗になってる所に。


「よぉ!ハカリ!コンとやらに負けたそうじゃないか?二人が戦う映像みたぞ」

「あれか…正確には本物かどうか試しただけだ、殺し合いなら話は変わるだろう?」

「確かにお前の想像はそうだろうなぁ…でコンとやらは何処に居る?お前の考える事だ隠してるんだろう?」


さぁ…何の事やらとハカリは誤魔化す。


「別に理事会の…命令みたいなもんか、そんなのに従ってる訳じゃねぇ俺はただ話に聞く第一の騎士を倒したコンとやらと戦いだけだ、封印の騎士達…他にもあったが封印の騎士達についても後から資料で貰ったろ?」

「あぁ…封印の騎士達、本来なら世に現れたら国一つ確実に滅ぶ異能のような権能を持ち根源の意思を封印した者達…だろ?」

「そうだ!その内の第一の騎士を倒すって事はSランク以上の実力者!戦ってみたいのさ!」


ハカリは瞬時に考える。


『別にエンカが切札を使わなければコンが勝つだろうが負ければ理事会に連れてくはずだ…どうする?まだ渡せる物を渡せてない今…この学園に居ないと言っても次この学園にコン達が来たらこの学園の今後も危うい…いやコンには悪いがそれ相応の場を用意すべきか?今度、記念式典がある…それが終われば各々の学校対抗戦があるし…』


そう生徒会長として個人だけを…とは出来ない立場であり、特に学校対抗戦…今となってはフィール研究学園、ジオラス学園、月宮つきみや学園、薙護なぎご学園による年に一度の対抗戦が行われる…そこでコンとエンカをと思ったがコンが学生では無いのだ…なら。


「どうだ考えはまとまったか?」

「あぁ…悪いがコンは居ないんだ悪いね…」

「何が悪い事を考えてんな?さては、乗ってやるがコンって奴がまず強くない限りは乗ってやらないぞ?」

「あぁ模擬戦の形でコンと戦ってもらおうと思ってる、それで君はどうかな?」

「あぁ、良いぜそれで俺がお前の企みに乗るかどうかを決めるさ」


じゃあ此処で待たせてもらうぜと言い椅子に座るエンカ。


「彼がダンジョンから帰ってくるのを待つのかい?疲れで本調子じゃないかもよ?」

「あぁん?疲れだ本調子じゃあで無理なら俺と戦うに値しないってのクク…俺がコンとやらに戦おうって言ったら何て返すか楽しみだぜ!」


ハカリとエンカはコン達を待つ事にし、コン達はというとハカリに訪ねる為に気配を頼りに向かっていた。


「結局合体のコツすらも掴めなかったなぁまぁ他に出来る事、第二形態でも出来る事を試す良い機会になったかな」

「私、貴方に長生きだから色々知ってそうなのに…って思われたの傷ついてるんだから…」

「ごめんなさい…今度一緒に美味しい店でも探しに行かないかい?俺のお金使って良いからさ」

「…約束よ?嘘ついたら許さないんだから」


そんな会話のやり取りをしつつ生徒会室に辿り着いて中に入ると見知らぬ人間が居た。


「彼がコンだよエンカ」

「あぁん?姿がちげぇじゃねぇかどうなってやがる」

「うん?えっとハカリこの人は?」

「自己紹介が遅れたね彼は信濃エンカ、Sランクの一人でジオラス学園の生徒だよコン変身を解いてくれる?」


そう言われ変身を白霊コンに変えると?。


「へぇ!変身って奴か?だから中々見つからない訳だじゃあ」


すると拳が飛んできて。


「ちょぉぉい!!危ねぇな!何のつもりだよ!」

「…悪いねコン彼はそういう人間なんだ」

「悪いが俺と戦ってもらうぞ!良いよな?」

「良いけど交戦的だなぁ」

「えぇ⁈コン、ダンジョンの帰りよね?疲れてないの?」

「美少女からの頼みは断れないがこんなにも俺を試すような態度なんだ答えないとこちらが情け無いよ」


良いじゃねぇかとエンカが言いハカリが話す。


「なら早速場所を前に私とコンが戦った場所に行こうじゃないか…ツクリとタモモも待とうと思ったが仕方がない」


そうして場所は変わる事になる。

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