第15話 葛藤と決戦の合図
最近僕の周りに起こった変なことを紹介しよう。かれんがめちゃくちゃ俺に絡んでくるのだ。いや、これまでも幼馴染だし絡むことはほぼ毎日だし。当たり前っちゃ当たり前なんだけど、距離感がいつもより近い気がするし、でも俺がふと声をかけたりすると体をビクッとさせているときや顔を赤らめていることだってあった。
『他意はないよ』
あの言葉はなんだったんだろう。あの水族館に行った日からずっと考えているけど考えられることは一つしかない。
かれんが僕のことを好きだということだ。
そんなことはありえないとわかっていても考えてしまうし、頭から離れない。
そうやって俺はここ4日ほど布団に入っては悶絶している。あの言葉の破壊力はすごかった。
あの言葉の後からかれんのことがめちゃ可愛いと思ってしまっているのも事実だ。これまではただ容姿が整ってるくらいにしか思ってなかったはずなのに、会うたびに心臓の動きが速くなる。きっと俺はかれんを気になってしまっているのだろう。
側から見たらお前それかれんのことが好きなんだろ?付き合っちゃえよ。と思われるかもしれない。
でもそれは本当に正解なのか俺にはわからない。すみれへの僕の気持ちの正体だってわからない。もしこれが本当の恋なら俺は間違った選択をしたことになる。その後悔はしたくないんだ。
…………いやこんなのはただの言い訳か。僕は恐れているんだ。答えを出すことに。この関係が壊れてしまうことに。
「僕はどうしたらいい…」
⭐︎
ここ最近の私はよくわからない。悠也に私のことを好きになってもらいたくて積極的に話したりしているのに話しかけた私の方がドキドキしてしまう。悠也から声をかけられた時なんて心臓飛び出るかと思ったよ。
「は〜、恋って大変なんだな」
これは私の人生で初めての恋、そして最大の恋。初恋の私が何言ってんだって思うかもしれないけど、それくらい私は本気の恋をしている。
悠也のことで不安なことはたくさんある。実は悠也って告白なんてされたことないって言ってたけどクラスの女子からの人気もそこそこ高いんだよねまだ好きまでいかないけど、気になってるっていう人はいる。
でもいちばんはやっぱりもうひとりの幼馴染の存在だ。彼女は私から見ても可愛いと思う。私とは違う可愛さ。だから少し羨ましいとも思う。悠也はああいう子がタイプなのかな?
でも私は決めたんだ。迷っている暇なんてないんだと。心に素直になるんだと。そう思ってスマホを開いてメッセージを打ち込む。
かれん) すみれ、明日すみれの家に行っていい?
そう入れて私は手話について書かれた本を手に取った。
****
こんにちはゆるせんです。
最近あんま投稿できてなくてすみません。模試やテストなどがあって大変でした。
少しずつこれからも投稿していくのでこれからも手話デレをよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます