第11話 デートのお誘い(かれんside)

ヤバいヤバい!

ほんとにデートに誘っちゃった。本当は最初は普通に「買い物行こ」って言おうとしたんだけど。それじゃわかんないと思ったの…………この感情の正体は、


私は最近すみれの家に行くのを辞めている。悠也には仕事が忙しいと言っているけどそんなことはない。悠也やすみれのことが嫌いになったわけでもないのだ。でも2人がいるあの空間が居心地が悪かったのだ。今まではそんなことはなかった。でも最近すみれが悠也にくっついているのを見ると胸が苦しくなる感じる。


私にはわかる、すみれが悠也に対して幼馴染以上の特別な感情を抱いていることが。でもそれを知ったところで私は自分がどうしたいのかがわからなかったんだ。

だからこんなことをした。


私は自分のスマホを手に取った。

そして通話ボタンを押す。


『もしもし、どしたのかれん?』

「より遅くにごめんねしょうか、悠也をデートに誘ったの報告したくて」


そう、デートしたらと提案してきたのはしょうかだ。


『あ、うまくいったんだ』

「うまくいったかはわかんない。既読ついてるのにまだ返信きてないし』


『多分急のことすぎてスマホ見て固まってるんだよ』

「そうかな」


『そうだって、絶対そうだから!』


「う、うん」

『もーシャキッとしないなー、もっとかれんらしく自信満々でいきなよ』


「だってデートなんて初めてだし、悠也が嫌がったらどうしようって…」

『は〜、かれん?」


「な、なに?」

『かれんはデート楽しみ?』


「も、もちろんだよ」

『かれんがそんだけ楽しみってことは、秋山だってそのくらい楽しみなんだよ?ずっと一緒にいたんだからそれくらいわかるでしょ?」


「たしかに…」

『分かったら、楽しんでくること分かった?』


「うんわかった、ありがとしょうか!」

『やれやれ、そんだけ乙女の反応しといてまだ気付かないってマジか…………』


「うん?なんか言った?」

『なんも言ってないよ、それよりも楽しんできなよ』

「うん‼︎」


しょうかの言う通りだ。とにかく楽しむしかないし、やってみないととこの感情はわかんないまんまだからやるしかない。


さーてデートの日はどの服着て行こうかな?

可愛い系?それとも大人女性系?私のクローゼットには少なくとも30のお出かけ用の服がはいっている。ここからその日の気分なんかで変えて着まわしている。


う〜ん、デートだし特別感欲しいよね。特別感か〜。このパーカーコーデは最近の流行りだけど特別感はないよね。こっちのピンクの服は可愛いけど、ちょっと幼すぎかな〜

なんかいいやつないなーどうしよう?


…………あ、そういえばこの前のモデルの撮影でよくてそのままもらっちゃった服があったよね。

私は部屋の角にあった紙袋から1着の服を取り出した。黒色のワンピースだ。ドレスのようにも見えるこのデザインは私に大人らしさを足してくれる。うん、これで行こうこれで決まり!


この服着ていったら悠也どんな反応するかな?

…………可愛いとか言ってくれたりとか…してくれるかな?



*******


こんにちはゆるせんです。

自分に素直になれないかれんちゃん可愛い

次こそデート編お楽しみに


あと新作「隣のお嬢様が庶民的すぎる」のチェックもお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る