第21話 三河国人一揆パート2

 少し時間を遡り、一揆をシバいて三河統治を任された直後にガチャチケットの獲得条件が変わった。


 今まではデイリーチケットは筋トレだったり睡眠時間だったり、食事回数だったりで貰えていたが、チケットの獲得方法が大幅に変わったのである。


 まず今まであったデイリーチケットが廃止され、特定のイベントが起こるとガチャチケットが貰える方式に変わった。


 特定のイベントというのが領地の生産状況……俗に言う国内総生産……GDPを戦国時代版に当てはめた数値分のガチャチケットを貰えるというのである。


 計算方式であるが領民の数+農民の生産力+商人の購買力+職人の生産力+他国への貿易差額という感じ。


 内部数値はもっと複雑なのだが、分かりやすくするとこんな感じで、俺にはざっくりとした石高で見ることができる。


 現在の三河の合計石高が……12万石。


 農民の生産が12万石、商人が1万石、職人が1万石、貿易赤字2万石みたいな感じである。


 ちなみに今川の本拠地駿河が合計35万石、尾張は63万石と三河弱すぎる……。


 貰えるガチャチケットは1万石で100枚なので1200枚……おい、デイリーチケットだったら4ヶ月で貯まる枚数なんだが! 


 めっちゃ減ったやん大損やん……とこの時は怒ったものの、ミッションで貰えるチケットは他にもある。


 戦で勝利すると小規模の戦だと500枚、大規模だと2500枚もガチャチケットが貰える。


 三河国人一揆は大規模判定されて2500枚もガチャチケットが手に入った。


 あとは細々としたミッションで、鉄砲隊を編成するとか騎馬隊を編成する、南蛮貿易を始める、戦国大名として独立する……なんてミッションが頭の中に浮かんでくる。


 達成毎に枚数は変わっていて、500枚から3000枚まで様々。


 とりあえず直近で達成できそうなミッションは……。


 三河一向一揆に勝利する……か。


 枚数もMAXの3000枚だし、どれくらいの激戦になることやら。


 まぁデイリーチケットが貰えなくなっても習慣化しているから筋トレを辞めるつもりは無いけどね。


 あぁ、ガチャ回してぇ……誕生日が来たら貯まったガチャチケットを一気に消費してやるからなぁ……。







 そうこうしていると年が明けて、俺も数え年で11歳、天文21年、西暦だと1552年。


 三河統治もほどほどに、駿府の今川館に駆けつけて、正月の挨拶を義元様と龍王丸様にして、三河に戻ると、松平の統治を良しとしない三河武士達がいきなり立ち上がった。


「今川の傀儡から三河を取り戻せ」


 という余りの決起理由に愕然としつつ、俺もブチギレる。


「良いだろう、ここで三河武士っていう面倒くさい連中を一気に粛清してやる!」


 松平に忠義を誓っている家臣達から離反者が出なかったのは幸いだ。


 ただ松平の分家や今川に降っていた水野一族なんかが平然と反旗を翻している。


 水野や、お前俺と親戚関係やろ。


 ちっとはこっちを手伝えや! 


 三河国人一揆パート2の開始である。


 こんなお代わりいらんて……。


 俺はすぐさま兵を招集すると、約2000の兵が集まり、まだ纏まりきってない所から攻撃を開始。


 酒井忠尚という酒井忠次の親族が俺を裏切って反乱側に付き、上野城と言う三河にある城に籠城の構えを見せていたので、城の防備が固まる前に夜襲を実行。


 親族の裏切りで酒井家が悪名が広がるのではと恐れていた酒井忠次の部隊が果敢に攻め入り、酒井忠尚の籠る本丸を落城させる。


 酒井忠尚は捕縛され、その場で斬首。


 他仕えていた者は松平に再度忠義を誓うのであれば許すとし、兵に組み込んだ。


 次に青野松平家が今川方を離脱して内紛に陥っていたので介入。


 反今川派を根切りにして当主を失った青野松平家を岡﨑松平家……俺が家臣共々吸収。


 次にまた松平一族である大給松平家が反今川派と親今川派に分かれて内紛に陥っていたので親今川派に平岩親吉が接触し、強力して反今川派を駆逐。


 大給松平家の権限を制限し、次に河合氏、伊藤氏等の国衆を各個撃破、すると何故か三河の争乱なのに信濃の国衆まで出張ってきたのでぶっ殺すと鞍馬と義経コンビに吸収した国人衆に汚名返上の機会として2人の下で活躍する機会を与えて、信濃国人衆をボッコボコにして追い払い、とりあえず水野以外の三河武士達を殴り飛ばすことには成功した。


 これで三河の7割は支配下に置いた。


 なお信濃の国人衆が出張ってきた段階で今川義元様は武田との戦争になるのではないかと考え、俺への救援軍を編成していたが、救援を待たずして、独力で殴り飛ばしたので俺に従っている家臣達も今川は松平を使い潰すつもりなのでは無いのかとか今川は頼り無いのでは無いのかと思われるようになる。


 勿論俺は今、今川から離脱するつもりは毛頭無いので、すぐさま駿府に向かい、事の経緯と今川への救援をするまでも無いと判断して、今川に今一度忠誠を誓いますという文書も提出した。


 流石の今川義元様も俺の行動に文句を言う事は無く、代わりに三河は今回の戦で荒れて大変だろうと三河からの徴税を数年間は大幅に軽減することを約束し、更に三河の自治権限を引き上げてくださった。


 お陰で俺は今川に従属する大名扱いに格上げ。


 このまま活躍すれば自然独立も目じゃないかも? 


 とりあえず残っている水野は潰す事を心に刻み、今川ブランドの商人達を少しでも三河に来てもらえるように努力するのだった。








「いやぁしかし酷い目にあった」


「酷い目と言いつつちゃんと乗り越えたじゃないか元信は」


「いえいえ、氏真様も元服おめでとうございます」


「なに、私の場合、元信の様に父から実績を認められての元服ではないがな」


「それでもですよ」


 せっかく駿府に来たので龍王丸様こと元服して氏真に名前を改めた今川氏真様に挨拶をしていた。


「三河の暮らしはどうだ? やっぱり田舎か?」


「駿府に比べたら酷い田舎ですよ……頭の硬い連中も多く、どれだけ改革ができることやら」


「でも今回の反乱討伐で頭の硬い者もだいぶスッキリしたのではないのか?」


「ええ、だいぶ風通しはよくなりましたが……農地改革や領地改革を実行するとなると家臣の質が今川に比べて二段階くらい落ちますので、今必死に育てている段階ですよ」


「困ったら今川を頼るのだぞ。父上も元信が死ぬんじゃないかと不安に思われていたからな」


「あの程度の有象無象に負けるほど雪斎様の教えは軟では無いのでね」


「確かにな」


 相変わらず将棋が弱い氏真様であるが、俺の事を気にかけてくれていた。


 史実家康も氏真様に今川滅亡後も接待していた理由がよくわかる。


 人として素晴らしい。


 暗君なら今川義元が亡くなったら家臣が離反者続出しそうだが、それもほぼ無かったので人気はあるのよねぇ……。


 能力も今川を継ぐには十分にあるし……。


「ところで武田と北条との同盟の話はどうですか」


「順調に進んでいるそうだよ。現に北条氏康様の四女である早川殿が私に嫁いできてくれたし……いやぁ才女だね彼女は」


「美人ですからねぇ」


 今川は武田と北条と戦っては和平をすることを繰り返していたが、今川義元の代になってから戦線は膠着。


 武田と北条は上杉謙信という共通の敵が居るので同盟を結びたかった所に、雪斎様が介入して、互いの後方を固める意味も込めて武田の甲斐、北条の相模、そして今川の駿河の甲相駿三国同盟を結ばんと動いていた。


 史実では実現したが、この世界ではどうなることやら……。


 まぁ今川と北条は領地の取り合い的にも互いに旨味が無いので結べると思うし、現に氏真様と早川殿の輿入れは済んでいる。


 問題は武田だろう。


 海への進出を悲願としている節があるし……狙うとするなら今川の駿河だろうか。


 武田が信濃を完全に支配下に置いたら俺の三河も危ないんだよなぁ……。


「私的には織田と敵対するのも危険だと思うのですがね」


「現在内紛中の織田がかい?」


「織田信長は俺より優秀ですよ」


「そんなにか……まぁ三河が抜かれない限り今川は安泰だろうから、元信頼むぞ」


「は!」

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