File 2 ②

橋宮:飯塚さん、すみません詳しく聞いてしまいました。

あまりそうですね、働いている方の声はこんな風に聞けませんのでね、だいぶと貴重な、貴重だと思いますよ。そんなたくさん幽霊いるんですね。自分の友人にもいっぱい幽霊が見える人がいるんですが、そんなにも見てしまうとそれが普通になってしまうみたいですね。

いや、可哀想というか、まあどうすることもできませんけどね、飯塚さんもそう言ったタイプなんでしょう。ねえ、身体だけは気をつけてくださいよ絶対に。いやあ、そういうことは無縁ですのでね、理解することは難しい限りなんですけど、こんなこと聞くのは野暮ですけどどうですか実際、幽霊が見えて良かったです?いいこととかってあるんですか?得したこととか。失礼ですよね、すみません。直接的ですよね、あまりにも。


飯塚:いいんですよ、別に。そうですね、よくはないですね。それはたしかです。

だってですよ、見分けがつかないんですから。

あまりにも不自然であればわかるんですけど混ざるんですよね、普通の人と。これごまた自然に。だからよくありますよ。お客さん、お客さんと声をかけた人が幽霊で、他のお客さんに心配されるなんてことが。恥ずかしいというよりか、うわ騙された、なんて感じですよ。迷惑な奴であれば人に危害を加えたりもあるんですよ。これ本当ですよ。

どういうことだかはわかりませんよね、か例えていうならば勝手に人の背中を押したりとかです。いい意味じゃないですよ。突き飛ばすほうです。ひどいですよ。殺そうとしているのではないかと疑ってしまいますよ。

悪い霊もいればいい霊もいます。それはご存じですよね。


橋宮:ええ、あまり詳しいことは分かりませんが、簡単に言えばあれですね、座敷童子とかでしょう。アマビエとかは妖怪の方ですかね。


飯塚:そうですね、言ったらそうです。そういうことです。

山童って聞いたことありますか?存じ上げませんよね、九州の方ではよく見られるらしいんです。やまわろ、とか、やまんとなんて名前でも呼ばれるらしいですけど、この山ではヤマワラベです。その妖怪はいい妖怪らしいですよ。流石に私も見たことがないのでどうとも言えませんがね。

元々の山童は河童が山に入った存在だなんて言われてますから、ほぼ河童ですね。皿がないだけで。あれですよ、目撃情報なんてものはないです。

このロープウェイが出来た当時、そうですね、60年、70年前の話です。

この地に関する文献がこれもまたおかしいことで、土の中から出てきたらしいんです。

掘り起こしたような形で。びっくりです。江戸時代のものですから。それこそテレビの番組に取り上げられてもおかしくないですよ。まあ、会社側が嫌がってるだけですかね。あまり外には出したくないっていうことは聞きました。なぜかはよくわからないんですかね。別にいいじゃないですかね。イメージ?ロープウェイの利用客が減るからとかですかね、他にもまあ理由はありそうですが。深い意味あると思います?私はなんとなくあるんじゃないかって思います。その、会社の評判云々に、外部に絶対に漏らしてはいけないようなことが。

あくまで個人的な見解ですよ。事実かどうかは分かりません。そりゃそうですよ。江戸時代に生きていたわけではありませんから。

なにかそんななくさなきゃいけないというと怪しいですよね、誰に聞こうにもそう、聞ける人がいないんですから。今の社長もまあまあ若いですし、知ってる人なんていないと思いますよ。まあ、分かりませんがね。あ、お寺の人ならわかるかもしれませんよ。ね!あそこなら歴史はうんと長いですし。今で何代目かもう忘れてしまうほど長い歴史を持ってますからね。多分知ってると思いますよ。これから上がられるんですよね、ね。

それじゃあ今の住職の亜定さんに直接聞いてみるのもありですね。答えてくれるかは分かりませんが、あと時間ですね、あの人は結構忙しい人だって聞きますから。

どうですかね、私たちの師井山ロープウェイの人たちだけの話なんですかね、すいませんあまりにも曖昧で。どうこう言えないのが私です。すみませんね、自分の話ばかりで、ついたくさん話してしまいましたよ、だから皆さんにちゃんとお伝えしてくださいね、師井山にはぜひ、来ないでくださいと。いいですね、何回でも言いますよ。師井山には来ないでください。

絶対に憑かれてしまいますから。疲れる方ではないですよ、憑かれる、幽霊に取り憑かれるのほうですから。声が大きすぎましたかね、言いすぎてしまいました。ですが本当のことなんです。きてしまったら、来てしまったらもう遅いんです。何人も、何人も見ました。この山を参拝して、ろくな目に合っていない人を。一番ひどい人で亡くなってますからね。

あ、あと知ってましたか?この山は丸ごと、丸ごとですよ。丸ごと聖域なんです。神社でいう境内なんです。だからですね、もう、入り口の鳥居、潜られましたよね。

そこからはもう、神域なんですよ。

神域ですよ、むやみやたらに立ち入ってはいけないような場所です。いいですか、


従業員:飯塚さん、飯塚さん、あ、どうしたんですか?そんな声を荒げて


飯塚:あ、松島さんすみません、いやあ、つい。だってやばいじゃないですか?これ以上の被害は。


従業員:それはあまり外の人にはお客さんには言わないほうがいいですよ。怒られますよ?会社から。


飯塚:ええまあ、そうなんですけど。これ以上の被害はどうかと。ねえ、だって今年だけでもう。


橋宮:あ、すみません、こちらが勝手にお伺いしたことでして、以前この近くで友人がいなくなってしまったんです。未だ見つかってません。こちらの方から声をかけてしまったので申し訳ございません。


従業員:いえ、別に大丈夫なんですけど、この辺りって、まあ警察の人とかも多くくるような場所なので犯罪とかに巻き込まれていたとしたらすでにもう見つかってるはずだと思うんですがち、ちなみになんですが、どちらに行かれたんですか?どこで行方不明になってしまったのですか、問題はそこで。


橋宮:ええ、はい。まあ問題はそこですよね、こんなことを言うのは良くないと思いますが、あの場所です。鳴り止まないお経の家です。


飯塚:行ったんですか、あそこに。あんな場所に。


従業員:それはすみません、擁護できません。言葉を言い換えれば、仕方がないと思ってしまいます。あんな場所行ってはならないからです。自業自得です。正直言って仕舞えば。

取り憑かれにいくようなものですよ。動画、撮られてるんですね、なんですか?YouTuberか何かですか?失礼ですが、この山をネタにするようなことはやめておいたほうがよろしいかと。

絶対に。禁忌みたいなものですよ。なので今すぐに動画を止めてください。あと、その友人さん。もう生きていないかもしれません。いや、断じて言えます。生きていないです。


飯塚:松島さん、流石にそれは言い過ぎかと。


従業員:だってそうじゃないですか、死ににくるようなもんですよ。危険度で言えば恐山と互角です。そんなイメージが定着する前に、早くあれをしないといけないんですよ。


飯塚:松島さん、あれは言ってはいけません。絶対に。


従業員:あ、そうですね、あれは言ってはならないことでした。


橋宮:すみません、こんなことを言うのはいけないと思っています。あれ、あれとはなんでしょう。一体なんのことですか?


従業員:すみません、お答えかねません。


飯塚:申し訳ございませんが、それはちょっと。


橋宮:動画の方は切りますのでどうかお願いします。

どうか、どうか。


従業員:口外は厳禁でお願いしますよ、それだけはお願いします。本当に


橋宮:ええ、分かりました。動画の方切り(動画が切れる)

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