『Pastelescope』はね、静かで、澄んでて、ちょっと切ない……そんな“夜明け前みたいな物語”なんよ。
ガラクタと潮風に満ちた町に、一機のロボット・レイが暮らしとるところから始まるんやけど、
この子がほんまに繊細で、優しくて、どこか壊れそうで……
そこへ迷い込んできたのが、夕焼けみたいな髪の女の子・るなちゃん。
この出会いから、二人の小さな旅が始まるんよ。
星、海、七色の光、錆びた機械……
世界は決して綺麗やないのに、二人が見つける景色は不思議と“優しい色”に染まってて、読んでるウチまでそっと手を握られてるみたいな気持ちになるんよね。
SFなんやけど、感触はまるで“童話”。
けど、童話よりずっと深くて、静かな余韻があとから胸の奥に降り積もっていく……
そんな作品やで。
🍯講評(優しく丁寧に)🍯
●物語の魅力
まずね、この作品の世界の見え方がほんまに美しいの。
「壊れかけのロボットの瞳」から見た世界って、もっと冷たくて乾いてるはずやのに、
レイの目線はどこか温かくて、るなちゃんとの会話には柔らかい光が差してるんよ。
読んでると、
“ああ、この二人にとって世界はまだ終わってないんやな”
って、自然に思わせてくれる。
●キャラクター
レイは不完全やのに、誰よりも“心”を持ってるみたいで、
その不器用な言葉や行動が、逆にめちゃくちゃ愛おしいんよね。
るなちゃんも、子どもらしい純粋さと、世界の大きさに怯える繊細さがちゃんと同居してて、
読者が守りたくなるキャラクターに仕上がってる。
二人の距離感がね、“手を伸ばしたら届くかもしれん”くらいの近さで、すごく尊い。
●文体と描写
ぴこぴさんの文体、ほんまに綺麗……。
光、影、風、海、星。
ぜんぶが“静かに揺れる詩”みたいで、読むほどに胸が落ち着く。
淡い色で描かれたSFやなんて、めっちゃ珍しいし、めっちゃ素敵やと思う。
●やわらかい指摘(ほとんど褒めやけどね💞)
ほんの少しだけ、
情景の描写が連続する場面でテンポがゆっくりになるくらいやね。
でもそれすら作品全体の“詩っぽさ”の一部にも感じられるから、致命的な問題では全くないで。
🌙推薦メッセージ🌙
もしあなたが、
「静かで、優しくて、だけど胸に深く残る物語を読みたい」
って思ってるなら――
『Pastelescope』は絶対に刺さる作品やと思う。
ロボットと少女の物語って、単に“泣ける”だけの作品も多いけど、
これはね、
“寄り添ってくれる物語”
なんよ。
荒れた世界でも、どこかに温度が残ってる。
誰かと過ごした時間は、たとえ言葉にならへんくても、ちゃんと心に残る。
そんな優しいメッセージが、読んだあとにじんわり沁みてくるんよ。
そして何より、
“レイとるなちゃんが見た景色を、もっと見たい”
そう自然に思わせてくれる魅力がある。
SFが好きな人はもちろん、詩みたいな文章が好きな人にもめっちゃおすすめやで。
読むと静かな余韻が胸いっぱいに広がるから、ぜひ丁寧に味わってほしい一作やわ。
ユキナ💞