セルフ除霊

黒雲

不吉な親切心

 去年の暮れの頃話です。


 近所の奥さんなのですが、最近身体が重く感じることがあるそうです。


 夫婦で某地方に旅行に行き、お寺巡りをして帰路に着いたそうなのですが、翌日から体の不調が出てきたそうです。

 近くの病院にも行き、診察してもらったそうなのですが、特に異常もなく「疲労の一種でしょうね。」で終わってしまったそうです。

しかし、ここ最近は金縛りにもなるようでどうすれば良いのか困っているそうです。


 この話を別のママ友さんにも相談したらしく、まさかとは思うけど知り合いに住職さんがいるから「お祓い」してもらったらと言わたそうです。

まぁ、「お祓い」を受けて損するようなことはないだろうと思い後日、紹介されたお寺に行ったそうです。


 そこでお寺の山門を通り入口に向かおうとした所、住職さんが外で待たれていました。

近くまで行って気づいたのですが、その住職さんは顔色が悪く顔中に汗をかいており、そして、「申し訳ないが、私では何もしてあげれない。」と言われ、なかば門前払いされたそうです。

さすがに怖くなり理由を教えて欲しいと食って掛かったら、「あなたには確かに憑かれているが、私では愚か、何者でも祓うことはできないでしょう。憑いているのは普通の霊ではなく、かなりの上級の霊、神などに近い存在に憑かれています。」と言わてしまったそうです。

じゃあ、ずっとこのままの状態で居るしかないのかと聞いたら、「もう少し我慢なさい。ずっと憑いていることはまずない。時間が経てば自然に離れます。その時まで辛抱なさって下さい。」そう言われ、逃げるように帰ってしまったそうです。


 当初は楽観的だったが、この出来事があってから必要以上に気になってしまい精神的にも参ってしまったそうです。


私は何か協力できることはないかと考え、あることを思い出しました。


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