2話 世界は理不尽で満ちている。

敵は全てが未知数。攻撃の仕方含め何がどうなっているのかややこしい相手だ。


「霊流 スサノオ」


相手の実力を図るために、霊流の最速剣技で様子を見るために居合切りを放つが、それをいとも容易く蹴り飛ばす。


「遅すぎじゃない?それでも“主人公”?」


彼はアラルを煽ると、さらに追い打ちをかけるように刀を顕現させ、アラルに斬り掛かる。


「、、、クッソが、、、半神化、、、【次元時空支配】リミットセイバー」


アラルは自分の状況を良くするために半神化し、力の限界を突破させ、相手の把握出来ないスピードで切り殺そうとするが、奴には全く無意味かのように全ての斬撃を受け止めた。


「、、、お前は、、、なんなんだよ、、、俺みたいな特異点のようなものじゃねぇ、、、だが、ある種のイレギュラーでもある、、、そして人間じゃないだろ、、、」


そいつは僕を見ると少し驚いたように目を見開き、次の瞬間には笑い出す。


「何がおかしい!」


剣を杖代わりにして立ち上がり、そいつを睨む。


「わかる奴がいるなんて、、、面白くてね、、、まあいい。少し自己紹介をしよう。浅木永利。新世界の神だ。君たちの動きを見してもらっていた。ものすごっく面白いね!君たちは」


そいつ、、、浅木永利は僕らを見て笑い、すぐに真剣な表情に戻る。


「そんな君たちに忠告をしてあげよう。そのままじゃ“娯楽の女神”には勝てないよ。絶対にね。」


その言葉に疑問を持つものが2名。そしてその意味に気づき、怒りを顕にしたものが8名いた。


「、、、お前は情報を吐かせるまで殺さねぇつもりだったが、、、お前に本気でやらないといけなさそうだ、、、その言葉を発したんだ。覚悟しろよ?」


幻死双剣を神格解放し幻死蒼剣にし、神を殺すために編み出した魔法を放つ。


「生と死を司る槍よ!

今2つは重なり、全ての始まりとなる

【神槍 グングギヌス】」


グングニルという運命すらも貫く槍と、ロンギヌスという全ての防御を貫通するチートの槍を合わせた別名絶対殺戮槍を放つが、それを軽くいなすと、嘲笑い、グングギヌスより5段階くらい大きい槍を顕現させる。


「【神槍 メトルライズ】」


永利は軽くその槍を振る。それら素人のそれなはずなのに、全ての攻撃が必殺技レベルなっていた。


「、、、やっべ」


アラルは流石に危ないと焦りつつも、冷静にゆっくりと全ての槍をいなしていく。


「君も頑張ればできるじゃないか。ま、僕の次にだけど。」


永利は煽るやいなや、僕を蹴り飛ばし、子供で小柄な僕は軽く部屋の端に吹き飛ばされる。


「本来こんなボッコボコにすることは無いのだけど、、、娯楽の女神に少し騙されてね、、、僕も少しキレてるんだ、、、君たちの復讐を代わりにするから今ここから消えてくんない?」


永利は微笑むと、僕は親指を立てて、下向きにし、笑顔で答える。


「うるせぇよ雑魚。お前ごとき数分でけしとばせるわ。」


そして第2ラウンドを開始するのであっった。


「霊流 天照大神」


神剣を三閃突きを放つ。先程と違い全てが段違いの速さで、的確に相手の急所を狙う。


「くっ、、、少しはやるけど、、、まだまだだね!」


永利も負けじと神刀で対抗し、無理やり突きをはじいていく。


「くっ、、、今のはさすがに骨がいきかけたぜ、、、」


無理やりはじいていた斬撃や突きは放つたびにどんどん威力とスピードが上がっていく。それに永利は疑問を浮かべたが、このままでいいと思ってしまった。否、思わされた。


「【星神魔法 太陽】」


火魔法の完全上位互換と呼ばれていた魔法は永利の全てを掻い潜り、ダメージを与える。全ての攻撃が急に当たるようになる


「今ここが正念場!」


今までだし着くした事の無い無限の魔力で幾千万もの魔法を生み出し、永利に放つ。


「くはは、、、こりゃ、、、負けだね」


永利は抵抗をやめて、手を挙げる。


「こーさんだ。強かった、、、まぁ、、、一泡くらいなら食らわせれるくらいには、、、ね」


そう言い残して、魔法の波に食われていった。


「やった、、、勝った、、、ぞ、、あはは、」


アラルの勝利と、アラルの気絶でその戦いは幕を閉じるのであった。

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