第22話 突然の事態
「状況を詳しく話してくれ。担当者を全員集めよう。」
山田課長は全員を会議室に集めた。
「今回の事態の要点を説明します。今回のわが社の改修案は、矢倉の活躍もあって、都の担当者から改修コンセプトに合致すると内定をいただきました。ところが、担当者から突然連絡があって、内定を白紙に戻したいと。」
「理由はなんだ。」
「それが、反対運動が起きているそうなんです。今回の我々の提案では、回廊脇の雑木林を間伐して、景観をよくすることも含まれています。実際に調査のために、数本許可を得て、切ったんですが、それが都市公園法違反だと。」
「許可をとっているなら、問題ないだろう。」
「それが、担当者と私の口約束で、正式な手続きを踏んでなくて。スイマセン!」
加藤係長が頭を下げる。
「建設調査のための伐採なので、問題ないと思うけれど、確認した方がいいな。加藤君は、事後でもいいので、都の担当者と申請書をわが社から出して、許可証をもらえるように交渉してくれ。」
「分りました。」
こういう法的な問題は、あいつに相談するしかないな。
「じゃあ、俺は、法務部に相談する。」
スマホを取り出して、電話をかけた。
「ああ俺だ。久しぶり。今から相談したいことがあるけれどいいか?ありがとう。」
5分後、法務部の部長室を訪ねた。
「久しぶりね。良平。」
「お久しぶりです。中井部長。」
「な~に、その堅苦しい挨拶。他人行儀ね。里紗って呼んで。」
「他人じゃないか。それに会社だぞ。急ぐんだ、本題に入らせてくれ。」
「分かったわ。久しぶりに甘い会話をしたかったんだけどなぁ~。聞かせて。」
里紗は、久しぶりに見た美しい顔をきりッと引き締めた。
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