第11話 口からよだれが、目から涙がこぼれた
フェラチオ。女性が男性器を舐めたり、口に咥えて吸って気持ち良くすること。手を添えて男性器を刺激するのと併せたり、そのまま口だけで男性を射精に至らしめる女性もいるようだ。男性は満足だろうが女性にとっては「何故こんな事をしなければならないのか?」意味が分からない行為である。汚いし、臭いし、陰毛が鬱陶しいし、顎や首が疲れる。男性を興奮させ勃起させる効果はあるのかもしれないが、わざわざフェラなんてしなくても大抵の男性は女性が裸になるだけで勃起するではないか。
男性が女性からフェラをしてもらって当たり前と考えるようになってしまったのはエロ動画と風俗店の影響だろう。生殖には全く必要が無い行為であり、本能的に自然と行う行動ではなく人為的に創作されたプレイ(遊び)だからだ。しかし、このプレイがエロ動画等では当たり前のように毎回描かれ、何ならフェラだけを特集した作品もあるくらいで、ほとんどの男性はエロ動画等を毎日のように鑑賞してオナニーをするから、さも皆がしているかのように誤解している。あれは風俗店でお金を貰ったサービスとしての遊びなのに、何故か恋人間でも一般化され、「フェラはしてもらって当然」と思っている男性がいる。女性にとっては由々しき風潮だ。
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しばらく頭を優しく撫でられながら咎革(TOGAKAWA)の毬村編集長の乳首を舐めたり吸ったりしていたが、編集長は私の背中を軽くポンポンとタップした後、ゆっくり身体を起こして立ち上がった。私も体を起こしてペタンコ座りをして編集長を見上げる。
「さてと、ここからが本番だ。フェラをしてもらう。」
「フェラ…ですか。」彼氏一人としか性体験が無い私でさえ、高校生の時に女友達から「男性のチンポを口に咥えて気持ち良くしてあげること」と聞いたことがある。想像の範囲で概念は分かるが自分でやったことは無い。
「そう。カオルちゃんはそもそもフェラって分かるかな?」
「男性のを、その…、口で…。」
「そうだ。チンポを舐めたりしゃぶったりするんだ。彼氏とはやった事があるんだったっけ?」
「いいえ、一度も。」
「よしよし、それで良いんだ。俺が教えてあげるから。」編集長が大きく一歩近づいて私の目の前に立つと、灯りが点いたままの部屋だから勃起したチンポが目の前にはっきりと見える。これまでも彼氏のを見たりツンツン程度には触れたことがあるが、微かに匂いや温もりを感じるほど至近距離で見たのは初めてだ。しかも勃起している。
「どうした。見てるだけか?」
「こんなに近くで見たのも初めてで緊張します。」
「とりあえず動かないように手で棒の所を持って、先端を舐めろ。」
「はい。」私は右手の人差し指と親指で軽く上下から摘まんでユラユラ動いている竿を止めて、恐る恐る口を近づける。亀頭とはよく言ったもので、球体に上下から圧力を加えて横に少し平べったく広がった形をしている。カリ首でくびれて竿に繋がる様は、確かに甲羅から伸び出る亀の頭のようだ。焦げ茶色の皮を被った竿とは対照的に、暗い赤紫色の粘膜質は内臓が飛び出しているように生々しく、カリ首からは何となく生臭い匂いがした。先端の鈴口からは透明の液体がにじみ出て水滴のように溜まり、目の前で雫がゆっくりと一筋落ちた。おしっこではないのだろうが心理的に抵抗が有り、私は先端を避けて亀頭の側面からペロペロ小さく舐めてみる。
「くくく、どうだチンポを初めて舐めてみた感想は?」
「どうと言われても…。」
「亀頭部分をもっと全体的にクルクル舐めないから分からないんだ。やってみろ。」
「はい。」言われたとおりに側面から亀頭の頭頂部、最後には嫌だったが先端にも舌を付けた。少し酸っぱいような塩っぱいような微妙な味がした。私は自分の唾液でベチョベチョになるくらい編集長の亀頭を全体的に舐めまわしたが中々ストップがかからない。
「あの…、まだ続けた方が良いですか?」
「う~ん、あんまり気持ち良くないんだよ。カオルちゃんのは。」
「ずっと舌を伸ばして動かしていたから、顎が疲れました。」
「面倒くさい女だな~。まあ初めてで加減も分からないだろうし、仕方ないか。」
「申し訳ありません。」
「…じゃあ、口に咥えてよ。ほら、あれだ、アイスバーのようにチンポを口に入れて、ねぶって口の中で溶かしながら食べるように吸うんだ。」
「え?…えっと、よく分かりません。」
「とにかく口の中に入れろ。」
「一気に全部口の中に入れるんですか?それとも少しずつ?」
「ゆーっくりと出来るだけ奥まで口の中に入れるの。」
「口に入れた後、どうするんですか?舌はどうしたら良いですか?」
「いいからとにかく口に咥えて吸えって。…噛むなよ。」編集長は私に適当な指示を出した後「せっかく気持ち良くフル勃起だったのに、チンタラしているから萎えてきたじゃん。」とブツブツ言い出した。私がチンポを咥えるのを躊躇っているのが面白くないのだろう。シャワーを浴びた後だと分かっていても“汚いモノ”だという認識はあるし、赤紫色の亀頭の先端から出てくる液体が微妙な味がしたのはついさっきの話だ。生温かい肉の塊を口に入れても気持ち悪いに決まっている(正しくは、授業でも教わるとおり筋肉ではなく海綿体だ。)。しかし、それでも私の目の前で仁王立ちしている編集長は諦める様子は無く、私の顔の前にチンポを出し待っている。私は短く「はい」と答えたものの、不気味な形状と自分が舐めた唾液の匂いでウッとなりながら恐る恐る口の中に入れた。
チンポを親指と人差し指で摘まみ口を小さく開けて、とりあえず亀頭を口の中に入れて口を閉じた。「噛むなよ」と命令されているので歯が当たらないように口内は半開きだが、唇は閉じてチンポを咥えている。口をすぼめている様な表情になっているだろう。これでフェラができているのか分からないので、咥えたまま数十秒動かずにいた。
「ぼーっとしてないで、吸いながら口を前後に動かせ。」
「……。」咥えたまま立っている編集長を見上げて瞬きする事で了解を示した。とは言え、吸いながら前後に動かすというのが分からず、とりあえず咥えたままゆっくり口を竿の付け根側へ進めてみたり亀頭の側へ戻ってみたりしてみる。竿の付け根側へ口を進めてみると、口腔内で亀頭が私の喉辺りに当たって気持ち悪い。唇がカリ首の所まで戻れば口内は楽だ。よく分からないまま数往復し続けた。
「吸えよ。そんなに難しい事じゃないだろ?」
「…やってみます。」苦しいのと気持ち悪いのもあって一旦口を離し、呼吸を整えながら答えた。
少し呼吸を整えて右手の甲で自分の口をぬぐった後、再度勃起したチンポを摘まみ口でパクっと咥えた。歯が竿に当たらないように注意しながら口をすぼめ、鼻で呼吸しながら竿の付け根側へ口を進める時に息を出し、亀頭側に戻る時に息を吸いながら動いた。私は前方、つまり編集長のお腹や白髪交じりの陰毛の森しか視界に入らなくて編集長の表情は分からないが、編集長は私の頭を手で自分の股間の方へ軽く押さえたまま何も言わず突っ立っていた。何分くらい経ったのか分からないが何度も何度も繰り返している内に自分の唾液が口の中に溜まり、それが喉に詰まってゴボゴボと咳き込んで口を放してしまった。口内に溜まっていたよだれが口からこぼれる。
「もう口を離していいぞ。」編集長はペタンコ座りで咳き込む私の頭頂部を軽くトントンと指でタップして、やっとストップをかけてくれた。右目から一筋涙もこぼれた。
「くくく、苦しそうだったな。」編集長は馬鹿にしたように笑っている。
「はい。唾液で口の中がいっぱいになって咽ました。」涎をぬぐった後、ハアハア言いながら答える。口も顎もクタクタだ。
「俺もずっと立ってたから疲れたよ。」と言いながらベッドに腰をおろし胡坐をかく。
「シャワーと歯磨きをしてきて良いですか?」
「おいおい待てよ。チンポを勃起させたまま放っておくつもりか?今からセックスするに決まってるだろ。」
「え、このままですか。」
「当り前だ。ほら、バスローブを脱げ。カオルちゃんも一生懸命にシャブって身体が熱くなっただろ。」私は言われた通りにバスローブを脱いでベッドに横たわり身体の力の抜く。その間、編集長は「ひゃ~、唾液でチンポがベタベタになって汚ね~。」と笑いながらコンドームを装着して、ベッドに戻って来た。
「よっこいしょ。」編集長はそういうと私の両太ももを左右に開き、また一気に入れてきた。
「カオルちゃん、頑張ったな~。フェラは下手くそだったけど黒光りするくらいシャブってくれたから、興奮してギンギンになったよ。まるで1回目みたいに硬いだろ。」
「わた、し、には、分かりま、せん。」正常位で突かれながら答える。私はクタクタなので、とにかく早く終わってほしかった。
「そうか。次からも頑張って練習しような。」編集長はそう言うと無言になって自分の世界に没入し、一心不乱に腰を振って、しばらくして果てた。
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