7話 甘い辛いとやっぱり甘いの
私の朝は早い、それに輪をかけて特に今日は早い……なぜなら…呪のお弁当を作るため…。
栄養バランス満点のおかずに
お弁当箱の半分のご飯には海苔を敷き詰め
メッセージを書いた…。
これが地味に時間がかかった…もうやらない。
ふふふ、お父さんさんめ…お昼に震えるといい…出来れば会社の人に見られて、少し困るといい。
「うふふふふふふふ……。」
冷まし終わったお弁当を包んでいると、お父さんはおはようと言って出社の支度を終えて来て、すぐパンをトースターで焼き出した。
朝、お弁当は私が、朝食はご飯食べたい時も私
その支度をしてない時はパン。
そしてパンの時にはお父さんの仕事なのです。
少し慌ただしく朝食を済ませ玄関でお父さんを見送る。
その時お弁当を渡した。
「今日もありがとう、父さん頑張れます!」
「うん、気を付けてね、あ肩に虫がいる動かないでね」
と虫を捕る素振りでフェイントしてから
ほっぺキス。
「え゙!」
と短く声を出して驚く顔をしたお父さんの耳元で
「はい、もう平気だよいってらっしゃい♡」
と囁いて送り出しました。
ふふふ…私は悪い子でしょうか?。
お父さんを見送り、1時間半後に私が家を出る。
勿論、その1時間半の間に洗濯をする日もあれば、のんびり朝のニュースなど見る日もある。
何度かうたた寝して遅刻しそうになってからは
なるたけ寝ないように気をつけてます。
昨日は色々あったけど解決したし
程度はいつもの日常だと思っていた、瑞月に会うまでは…。
通学路のいつも合流する所で、私が先に見つけた瑞月は、雰囲気が変わっていた。
いつも邪魔だからと後ろに纏めていた髪を下ろしていて…いつぶりに見ただろう?
私よりは少し短い髪を踊らせて、リップは優しい桜色…今まで無色の付けてたのに…
なんか…すごく可愛らしくなってた…。
襟元もいつも少し開けてたのに今日はしっかりと閉じてる…。
私が意識し過ぎ?…。
「おっはよ佳樹♪」
「…瑞月おはよ」
「ん?なによやっぱり照れてくれてるの?。」
「そ、それは言ってはいけない…。」
「いいよいいよー意識してそのまま私に夢中になるがいい♪。」
と言うと、いたずらっぽく微笑む
ぬぅ…そうだよ…瑞月もともとカッコいいのに甘さまで盛ってきて…。
本気だ、瑞月本気で私の命を落しにかかってる…
半分は落とされてるのに…どうしよう…。
私のLIFEはもう半分しかない!
だって…涼しい目つきは変わらないのに、目尻が
凄く優しい…瑞月本来の優しさ由来の成分が
滲み出ていて…凄く私は困る、困るんだもう!
「髪下ろしてるの珍しい、リップも色つきだし」
「うん?そりゃあ…佳樹に意識して欲しいし。」
「へ…あ…うん…似合ってると思うに一票」
「…少しは私も可愛い?」
「…うん、涼しげ甘可愛いに5票…」
「…そっか♪てか佳樹の好みかなってさ♪
好きなだけ見ていいぞ〜。」
「…な…慣れたらね…。」
「慣れたらって…早く慣れてよ…いつまでもそっぽ向いてないでさ、チラ見やめろ。」
「はいはい…冷系甘可愛とか…ほんと狡い…。」
「うん?」
「…何でもございません…ちびな私には眩しすぎますよ〜だ」
「…私には君のほうが眩しいから」
「ぐはっ…解せぬ…何故全て私に跳ね返る…」
「かな〜り私のこと好きだからじゃね?ふふふ
こっち向いてよ~話遠いから〜」
「目閉じてていいなら…」
「それキス顔だけど…誘ってんの?」
「う…違いまふ」―なんで片手でほっぺを掴む!
「あ、そうそうお泊りの時さ、どんなの見たいとかある?」
「…え゙?瑞月さんは、私に何を見せる気なの?」
「ん?DVDレンタルして行こうかと」
「…あ…あぁ、映画ね」
「…私が何を見せると思ったの?」
「あ、や…怖いの!怖い奴かなーて…」
「ふうん…いいよ…私の身体見たいなら素直にいってね。」
「言ってません下着の事かと思っただけです。」
「そっちがいいんだ…朝からやらしいね…」
「違います!見たいの後に映画と言わないから瑞月が悪いのです。」
「そうですかーなるほどなるほど…言わないと、見たいの下着なんだ…ふ〜ん…」
「なによ…別に見たくないから。」
「ふふ、はいはい♪。」
「私で楽しんでるし…で?何借りるの」
「ふてないでよ〜佳樹は怖いの平気なの?」
「まぁまぁ…平気かな」 ―ちょー苦手
「そうなの?つまんない…怖がってよ」
「ふむ…つまり私が怖がって瑞月に抱きつくのをご所望なのですか…ほほう…」
―やっぱりかー
「ワトソン君察しが良くて助かるよ、ふふ。」
―そうくると思った
「朝から企み盛り盛りなの控えてくださいませんかね。」
「へへ、ごめん嬉しくてさ…」
「いいけど別に〜私そんなに簡単じゃありませんから〜」
「ふうん…本音は?」
「…今日の瑞月ちょう…かわいいと思います。」
「…へ?…あ…ありがと、素直に言うなし!」
「ふふ〜照れてるのいいね♪その方が良い♪」
「…恋する乙女をからかうと…どうなるかしってる?…」
「すみませんした…」
「…ならよし」
「ねぇ…佳樹さ、かなり私のこと好きじゃん」
「……………………。」
「あはは!顔紅くしてジト目やめて…ふふふ」
「ふん…で!何借りるのよ。」
「じゃあ〜ラブロマンス系?」
「うーん…」
「じゃあ〜ラブストーリー系?」
「うん?」
「じゃあ〜18禁コーナー物?」
「………」
「あの…瑞月様…なんでラブ系か18禁なの?」
「ん?佳樹が好きそうなのだから?」
「そのセレクトは誠に遺憾であります。」
「いえいえ、こちらとしては佳樹様に忖度した次第でありまして…」
「…ああ言えばこう言う…」
「そう言うからそう言うだけ」
「やりおる…」 「おぬしもな」
「もぉ~オチがないから!」
「ふふ、はいはい、じゃどこに落とす?。」
「面白い系で宜しくお願いします致します。」
「面白い系ね、後は?2〜3枚借りないと時間あるし後は何かない?」
「うーん…私結構その時の気分派なのよね〜映画とか、レンタル行ってもなんか探してて、タイトル見てお腹いっぱいになって帰る時ある」
「まじか、何みたいか決めて行きなよ…」
「だからその時の気分なの!」
「いや、せめて何系見るかとさ…」
「なるほど…私…基本的に、新作、ハートフル、
冒険もの、かなぁ…あと面白い系。」
「なるほど…なんかあるかなぁ…」
「瑞月の何系セレクションは?」
「うーん…恋愛系、SF、アクション
ホラー、ミステリーかな…」
「ぶふ…好みが8割男子じゃん」
「いいの!じゃあ面白い系、ホラー、アクションを見繕ってくるね」
―ホラー来ちゃった…寝てよ
「うん、お任せします」
なんだかんだ言いながらも、私は瑞月と話しているのが楽しくて、学校に着いてしまうのがなんか…その、もったいなかった。
もっと二人で話してたいなぁ…と思った。
「ねぇ…佳樹さ、このままサボって、二人で何処か行かない?」
驚いた…瑞月も私と居たいと思ってたんだ…、だめだめ!相手に言われると冷静なるもので、流されるものか!
「そ、それも楽しそうだけど学校はいこうね」
「もったいないなぁ…でも、そうだね。」
「…うん…そうだよ…」
「?」
「な、なによ」
「佳樹ほんとわかりやすい♪ありがと」
「…ふん」
「拗ねるな、拗ねるな♪ま明日一晩側にいれるから我慢してね♪」
「な!そ、それこっちの台詞だし」
「佳樹さっきからすっごい甘ツンデレてるよ♪
ほんと可愛いなぁ…」
「昨日落ち込んでたくせに…。」
「ふふ佳樹が立ち直らせてくれたんじゃん。」
「あぁもう、わかったから、そんな優しい目で見ないでよ…もぅ。」
「そうなの?」
「そうよ!すっごい優しい目でさっきから見てきててさ、いつもと変わりすぎ!整形か!」
「そうなんだ…私、目つき冷たいとか周りによく言われたけどね…でもなんか納得♪」
「なにが納得?」
「ーん、怒らない?」
「怒らないからはよ」
「佳樹が好きだから私、表情まで変わったんだな
って、前は…ほら気持を知られないように努力し
てたから険しさ見たいのあったのかなって…。」
「んー、ちらほらそう言う眼差しをしてたよ私と話してる時。」
「漏れてた?」
「ちょいちょいね、だから瑞月がクール系の時は
見つめられると縮こまって照れてたし、
優しいクールの時はレアだったから嬉しくて照れてた、あはは…あ゙!!今の無しで……。」
「…そっか」
「ちょー何その反応!忘れて!今の忘れて!」
「やだ、佳樹そんなふうに見てくれてたんだ…」
「違うから!あ、いや違わないけど!友達!
友達としてクール系かっこいいのとか
クール系甘いの最高!とか思ってたから!
あああぁ…また…私は…忘れて〜!!」
「私をデレ殺す気?」
「いえ…墓穴を5人分掘ってるだけです…」
「…白状しなよもう、私瑞月の事が大好きって」
「……まだ、まだ言わない…。」
「それもう言ってるのと変わんないじゃん…。」
「…やだ、もっと瑞月困るまで言わないふん。」
「だから、困ってるってば」
「え?」
「もうとっくに好きすぎて困ってるって…」
そう言って顔を紅くして俯いた瑞月が…、
ほんとに可愛くて、いじらしくて。
余裕あるように見えてたのに、きっと強がってたんだなって理解できた、そうだよね昨日も言ってくれてたのに私ってば…。
気がつくと私は…周りに、通学している人たちが居るのに言ってしまった…。
「…安心して、私は瑞月の事好きだから。」
瑞月はとても驚いた顔をしていた、でも次の瞬間両手で口を押さえていた。
涼しくて、そのくせ優しい瞳に涙の膜が映るとぽたりと落として。
「…うん、私もだよ大好き」って笑顔のくせに涙声で言っていた。
言ってしまった…、あ〜どうしよう…
私…明日の夜…とても不安…。
と、とにかく、こうして私は正式に交際する
と瑞月に答えた形になるわけで…。
早まったかな…まだ心の準備が出来てないよ〜。
「ほら行こう」と瑞月の腕を掴んで言うと
「…うん」と小さく鼻をすすって
瑞月も歩き出した。
「…グズ…もっかい言って。」
「言わない。」
「いいじゃん言ってよ〜。」
「人いるから無理…まったく可愛いかよ。」
「じゃ居ないとこで。」
「分かったから歩いて…。」
「は〜い♪ふふ。」
そうして学校について、瑞月はニコニコでお昼まで笑顔でした…お昼までは…。
一方お昼のお父さんはと言うと…。
「お疲れ様です、野々原さん。」
「あ、お疲れ様です斎藤さん、お昼お先です。」
「野々原さんお弁当はご自分で?。」
「いえ…今は娘が作ってくれています。」
「え〜素敵な娘さんですね〜♪」
「いや〜僕が誇れるのは娘だけですからハハ。」
(カパ)
………『お父さん愛してる♡』……え゙あ゙あ゙!…
―娘よ何してくれたー
「あら〜可愛いメッセージ♪オカズもこれ…
冷凍じゃないですね!凄い♪」
「あははぁ……ありがとう…ございます…。」
「娘さんおいくつですか?」
「あ、後少しで16になりますね。」
「え〜それでこのお弁当を?凄いです!いいお父さんなんですね、愛されてて素敵です♪」
「あはは…はい書いてあります…もんね…。」
と言うやり取りがあったそうです、ちなみに怒られませんでした、テヘペロ。
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戻って現在は昼休み、校舎中庭のベンチにて
さて2人とも、お昼は食べましたか?
「はい食べました」 「はい…」
「じゃあ始めましょうか、二人は何故、正座をさせられているか、わかりますよね。」
「はい」 「…はい」
では主犯格の橘さんにお聴きします、私が発見したこの画像、先ほど見ていましたよね、如何ですか。」
「佳樹〜苗字呼びはやめて〜名前で呼んでよ〜」
「見ていましたよね。」
「はい…。」
「ではお聴きします、この画像はどこで手に入れたものですか。」
「……2ヶ月と少し前に、珍しく佳樹が机でねていたので撮りました…。」
「わかりました」
「次に共犯者の疑いがある久保さん、あなたの画像は何処で手に入れたものですか?」
「佳ちゃ〜ん笑顔なのに怖い…でもステキ…。」
「何処で手に入れましたか」
「うう…瑞月がスマホをニヤけて見ていたのを見つけて、私の持っていた佳ちゃんのレア画像と交換しました…。」
「わかりました、では二人に質問です、持ってる
画像はこの2枚だけですか。」
「………」 「…………」
「なるほど…な・ん・ま・い…あるんですか」
「……3枚」 「ちょ恵美私には2枚って」
「橘さん答えてください」
「5枚…です」 「瑞月あなた私には4枚って」
「今後の友人関係に関わる事なので最後に
もう一度聞きます、な・ん・ま・いですか」
「…5枚です」 「6枚です」
「……なるほど、ではどうやって入手を?」
「…男子と交換したり、瑞月と交換しました。」
「…同じくです…。」
「そうですか…では私がどうしろと言うのもわかりますよね」
「佳ちゃん許して、笑顔なのに怖いから、ね?」
「佳樹〜私、彼女だからね?怒らないでよ〜」
「取り敢えずスマホここで操作して画像を消す」
「いいですね?」
「はい…」 「はいぃ…」
「ほら早く、復元できないよしっかりと」
「あぁ私の佳ちゃんホルダー…。」
「佳樹メモリーが…。」
「はい、では確認しますスマホを此方に」
「瑞月がバレるから…」「……すまぬぅ…」
「はい、確認しました。これで二人は盗撮罪は免れました」
(良かった…PCに上げといて…)
(恵美バックアップあるんでしょ?お願い!)
(いやよあなたがバレるから!)
(ほんとお願い!)(いやよ!)
「それと久保さん、今度お宅にお邪魔してもよろしいですか?」
「え゙…あはは…佳ちゃんが遊びに来てくれるなら大歓迎よ…あはは」
「いいえ、ちょっとPCをお借りしようかと思いまして。」
「え゙え゙!」
「よろしいですか」
「いえ…その…私もPCには恥ずかしいフォルダーがあるからそれは…ちょっと…。」
「奇遇ですね私も恥ずかしい画像を
な・ん・ま・い・も撮られてるんですよね。
寝ているところ、体操着の胸のアップ、
制服のスカートがニーソと際どいやつ、
あくびをしているところ、
瑞月とじゃれていて笑顔なところ、
などなど…ほんと…き・ぐ・う・ですよね…。
「佳ちゃん〜笑顔が可愛いのに怖い〜…。」
「それと橘さん。」
「ひゃい!」
「橘さんには今後暫く私の半径1㍍内への接近を禁じますのであしからず。」
「そ!そんなぁ〜ごめん佳樹〜ゆるじで〜!。」
「それでは流出させた男子所持の画像の処理お任せします。」
「よろしいですね?」
「は…い…」 「ごめんなさい〜…」
「それではよろしくお願いします…ふん。」
「まっで!けいぎぃ〜ゆるじで〜…」
「瑞月…あなた浮かれすぎてたのよ…」
「あ゙あ゙あ゙あ゙〜しばらぐぅっていづまでなのぉ〜。」
という茶番をお昼に繰り広げてました、ふん!
そして放課後…許して貰えないまま日を跨ぎたく
ない!と言う瑞月が謝罪を聞いて欲しいと言う内
容の元、またしても公園に来ていました。
ちなみに瑞月は部活をサボり、恵美ちゃんは委員会があるので泣く泣くパスしていました。
まぁ恵美ちゃんには瑞月の事や、その他でお世話になってるので後でフォローの電話をしようと思っていますけど…まったく…。
「ほんっとにごめん佳樹、許してください。」
謝罪一辺倒の瑞月、こうも謝られ続けるとこちらも良心が痛む…。
でも、画像を広めた理由がまた…あれで…。
「じゃあなんで男子と画像交換とかしてるのよ」
「それは…佳樹の画像って結構有るみたいで…
集めたかったの…。
でもそれはその…付き合う前だったし…。
違うの!聞いて!すっごい可愛いのとかあってもう私には堪らなくて…その…ごめんなさい…。」
「ねぇ…瑞月、私があなたの画像を男子達と交換してたらどう思うの?。」
「………裏切られた感ある…。」
「でしょ?」
「うん、ごめんね…。」
「…瑞月だけ見るならいいよ撮ったって
その…エッチなのじゃないなら…。」
「まじで!」
「少しは懲りてください。」
「じゃあ…今度撮らせて。」
「分かったから…。」
「じゃあもう怒ってない?」
「怒ってない。」
「なんかまだ怒ってるじゃん。」
「……じゃあ瑞月には罰を与えます。」
「え゙…」 「何か不満でも?。」
「いいえ…ありません。」
「ちなみに…どんな罰?。」
「今考え中…」
「………」
「じゃあ…カフェオレ飲みたい。」
「え?うん買ってくる♪」
数分後
「はい」 「ごめん、ありがと…」
「あと次」
「え゙…まだあるの?」 「嫌なの?」
「いえ…なんでしょう…」
「最後の罰…ハグして」 「え?」
「はい、あと5、4、3、に―」
「これでいい?」
「…うん………怒りすぎて…ごめんなさい…。」
「ううん私もごめん…。」
「ちょっと瑞月痛い…」
「う、うん、ごめんつい気持が…」
「ふふ…瑞月。」 「うん?。」
「安心してね、大好きだから。」
「み、耳元で言うなし…。」
「痛い痛い、苦しいから…。」
「今のは佳樹が悪い…。」
「ふふ…うん。」 「暖かい…。」
「そだね…」
♪♬♪♪♬♪♪
「あ、お父さんから電話だ。」
「そなの?かえって来いかな?。」
「はいもしもし、お父さんどうしたの?
…うん……うん?………え゙え゙……そうなんだ…
取り敢えず瑞月のお母さんに聞いてもらうね。
うん…うんわかった。
うん、それで許可次第ねは~い今日も遅くなるの?…………うん…………あらー………
あらら…はい夕飯は?…うんかしこまりました。
無理しないでね、ちゃんと食べてよ?
お疲れ様です頑張ってね♪は〜〜い。」
「なんかあったの?」
「会社の後輩さんが何か間違えて、取引先の課長さんが激おこなんだって、で今日遅くまで調整して、明日朝から出張になったって。」
「まじかー会社こわ…でうちの母さんが何で?」
「ほら、お父さんいるの前提だったからお泊り。
だからもう一度お母さんに聞いて、親不在でもよいか?って確認とって貰ってと。」
「なるほど……え?…あぁ…ふぅ〜ん…電話してみる。……
あ、母さん、うんまだ、もう少ししたら帰るから。それよりさ佳樹のお父さん急な出張になって………そう親不在でも良いか両親に確認して下さいって。…うん…しないよ……そう……うん
は~い了解はいはい…うん後で…はい。」
「お待たせ、家はオッケー.だって、ただ夜遅く
コンビニに行くとか、出歩くのは無しでとのこと。」
「うん、わかったじゃあ、その旨伝えておきます!」
「…うん…。」
「なに?どうしたの、瑞月お腹すいた?。」
「…いやぁ…二人きり…なんだなぁ〜て…。」
「あ、そっかお父さん居ないもんね、二人きり……だね…。」
「ねぇ…佳樹さ…」
「な、なんですか瑞月さん…。」
「…ううん…なんでもない、じゃあ…帰るね。」
「うん気を付けてね、明日来れるようになったらメッセージ頂戴、コンビニまで迎え行くから。」
「ん?いいよ近いし」
「一緒にお菓子とか買いたいじゃん♪。」
「一緒…か…そだね♪あ、ねぇ…佳樹。」
「ん?」
「喉から手が出るくらい好きよ♡。」
その笑顔は反則的に可愛くて…私は見つめるしか出来なかった…私の口から出た言葉は…。
「…………………キ……ス…した…ぃ!!」
「な〜に?」 ―小声でよかったー!
「わ、たしも好きだから…あははは」
「?うん、じゃあまた明日ね♪」
「うん、ほんとに気をつけてよ!痴漢、車、自転車にも!」
「わかった♪向かって来たらブチのめすね!」
「う、うん…あははは…」
「何度か振り返って手を振る瑞月が、
見えなくなるまで私は見送っていた、
角を曲がる時に、見えなくなる瞬間、
瑞月は微笑みながら投げキッスをしてきた…。
それを受け取って私も帰路に就いた…。
きっと誰かが見ていたら…「爆発しろ!」と
言われそうな程には…私は寂しかった。
以外…ふふ。
それにしても不安しかない…お父さんの居ない
二人きりのお泊り……どうしよう…。
今の気持ちの自分には、抗えない気がする
どうしよう…こんなに好きだったなんて…。
あぁ呪のお弁当作ったバチかな…神様ごめんなさい…。
お父さん…私、明日…瑞月に抱かれちゃうかも…はぁ…恥ずかしいのに…それを上回る気持とか知らなかった…。
これが恋?すきなだけ?…解せぬ…。
今回はここまで
↓ ↓ ↓
おまけ
山吹色の画像をあなたに。
「あ、恵美ちゃん?こんばんわ♪委員会
お疲れ様です」
「うん佳ちゃんこんばんわ♪ありがとう〜」
「恵美ちゃん今平気?」
「うん、平気だよ〜、今日は本当に
ごめんなさいね、佳ちゃんの画像可愛いのが多くて…欲しくって。」
「…それは…もう…瑞月も言ってたけど、私そんなに撮られてるの?怖いんだけど…。先生に相談したほうがいいかな〜?。」
「でもね、瑞月、私、佳ちゃん、一ノ瀬さん、
桃井さん、他クラスの人も、大体の人気ある子は撮られてるわよ?」
「瑞月もなの!!」
「そうよ、部活後の水道から水を飲んでいる所とか…」
「ゴクリ…」
「部活の時の真剣な表情とか…」
「う、うん…後は?」
「佳ちゃんとじゃれてるところね」
「なんですと…」
「ほら瑞月ってクール系じゃない?」
「うん…そだね」
「でも佳ちゃんといる時の笑顔が可愛いって、いわゆるギャップに人気あるみたいよ♪」
「あ〜わかる…」
「でもぉ…私の一番のお気に入りは…佳ちゃんの〜寝顔かな〜やっぱり♡」
「それ瑞月撮ったやつじゃん…」
「そんなジト目しないでね、愛が詰まってる画像だから、男子達と、可愛い女子好きな女の子からは一番人気らしいわよ♪」
(何その謎の微妙に広そうな需要層の範囲!この学校どうなってるの?)
「なんでよ〜寝てるだけじゃん」
「佳ちゃん!甘いわよ!」
「な、何急に」
「いい佳ちゃん!まず幼さと年齢相応の顔つきの絶妙なバランス!そして少し開いた口もと!そうここがポイント!開きすぎていない口もと!この唇の質感をより高精度伝えている角度!
そして!たれ過ぎてないヨダレ!!これよこれ!
わかるかしら佳ちゃんに、このほんの僅かなヨダレが佳ちゃんの熟睡度を表してるの!つまり!!
ここが…無防備な寝顔たらしめる要因!!
つまりこの画像には安心と、安堵、そして
3題欲求の1つ睡眠を満たす!欲求への意識の解放…つまり…」
「つ、つまり?」
「最高の…、オカズよ……♡。」
「恵美ちゃん…頭脳の使い方考え直したほうが良いと思う…成績良いんだから。」
「上級者向けの説明になってしまったわね…。」
「いや…別に私は…その…」
「これなら解り易いわ!佳ちゃん!
よく考えて!瑞月の無防備な寝顔とか…どう?」
「ハッ!無防備な…寝顔……みつ…き……エヘ」
「ぐっとくるでしょ?」
「ま…まぁ見てはみたいかな〜位かな…」
「欲しいでしょう〜♡。」
「ゴクリ…あ、あるの!?」
「見たくない?…私の秘蔵♪佳ちゃんに譲渡するのもやぶさかではないわよ?。」
「な、なるほど…それは…凄いね…。」
「うふふ…だからぁ今日の事は水に流して貰えないかしら♡。」
「う、うんそれに関しては私も怒りすぎたかな〜て思ってて…。」
「うん♪交渉成立ね♪」
「そ、そうだね私達友達だもんね〜。」
「そうよ♪今後とも宜しくね♡」
「もちろん♪」
「じゃあ〜スマホに送るから楽しんでね♪。」
「あはは、見るだけだから〜私初心者だし。」
「じゃあまた月曜日にね♪」
「うん、またね恵美ちゃん♪」
「うん佳ちゃん…貴女も悪ね…うふふふ」
「いえいえ…恵美ちゃん程では…へへへ」
「うふふふふふふ…。」
「えへへへへへへ…。」
そのあと、私のスマホに、瑞月の髪を下ろして机に突っ伏している部活姿の画像が送られて来ました…。
寝ているかは不明だけど横を向いて寝ているような顔は…とても可愛かった……エヘ…。
私は待ち受けにして1人萌え〜としていたら
週明けには瑞月にバレてしまいました。
でも瑞月は怒らずにスマホ眺めながら私にこう言いました。
「もっと凄い姿見てるのに、どんだけ好きなの?。」
―そう言われた私は何も言えずお泊りの日の瑞月を思い出して1人赤面してしまい
瑞月に「そういうとこだからね♡」とトドメを刺されました……解せぬ
本当、画像て怖い…。
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