「普通の」生活を送れない奈緒だからこそ、海斗の傷ついた心をありのままに受け止め、癒すことができるのかもしれない。社会のシステムからこぼれ落ちた者同士が、互いを唯一の拠り所として見つけ出す「救済」の物語の始まりを予感させる。