コリンウィルソン
夢美瑠瑠
第1話
「一昔前の装丁がダサい時代の本」というのがある。
いつ頃にどういう技術革新があったかは不明ですが、今のようにきれいな装丁でない、古い時代の本で、ほとんどイラストの類が無い本があって、いくつか古本のがあったりする。
昔の、親の代の本にもありますが、少数です。
「愛と死を見つめて」という、ベストセラーもあった。
これは「骨肉腫」という病気に罹った大島みち子という女性と、その恋人の往復書簡で、実話。 まあ、別に関係ないハナシです?
で、だからずいぶん古い本なんやろが? コリンウィルソンの「夢見る力」という本もそういう装丁らしい装丁のない本です。
で、内容は、読書家の作者らしい、実名のオンパレードという、わりと類書のあるだからわかりやすい内容。 「アウトサイダー」も類書と言えばそう。
実作者としては、コリンウィルソンはそう有名なベストセラーは無い感じで、こういう博覧強記な該博な知識情報を自分流に纏めて何らかの新しい発想を総合して一冊纏める…ウンベルトエーコ? あるいは丸谷才一とかと似たスタンス。
ある程度の基礎的素養が無いと? コリンウィルソンの面白さはわかりにくく、ブックレビューか何かと思ってしまう?
コリンさんについての「基礎的素養」が欠けていたので調べ直すと、氏は、「新実存主義」というのを標榜していて、「サルトルはクライ」という立場だったらしい。
SFやファンタジー好きで、楽観主義者。 オレに通じるところがあったんやな~
「夢見る力」という著書は、ファンタジー評論らしくて、読んだはずだが、それすら忘れていました。
想像力というものを、その可能性を、素朴な感じに称揚しているというと、手塚治虫や小松左京を彷彿する…で、コリンウィルソンについて「オカルト」という著書とかで有名なので、誤解している向きもあろう。 ”大衆が蒙昧”なのは、ある程度まあどうしようもないが。
超訳の、ニーチェやカフカ、そういうのが流行している感じもあるが、コリンウィルソンもわかりやすい超訳というか、解説書があればなあ、とも思いました。
発想が今日的で、万巻の書を読破していて、で、柔軟ポピュラーで非常にポジティヴ。
今の時代に、非常に相応しい「いいやつ」な気がするのだ…ファンとか理解者が増えればいいと思います。
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