第8話二年後の別れ

あれから二年。

 俺たちは――全国の頂点に立った。


 打っては俺、太陽。大会新記録となる25本塁打を放ち、打席に立てば会場をどよめかせた。

 走っては勇気。全試合で通算15盗塁。誰も彼のスタートの速さを止められなかった。

 そして投げては、和哉。全国決勝戦でノーヒットノーランを達成し、マウンドを完全に支配した。


 俺たち3人はまさに最強のトリオ。

 圧勝――それが全国制覇の正しい表現だった。



 優勝後、俺たちは誓い合った。

「高校でも3人で一緒に、甲子園を目指そう」

 和哉も、勇気も、俺も。その未来を疑いもしなかった。


 ……だが。


「俺、高校は別に行くことにした」


 和哉の口からその言葉が出た瞬間、心臓が重く沈んだ。

 なぜだ? どうして? 全国を制した、この最高の仲間たちと一緒に行かないんだ?


 勇気も驚き、声を失っていた。

 和哉の瞳は真剣で、揺らぎがなかった。


 俺たちの未来は、確かにひとつの道を歩んでいるはずだったのに――。

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