第2話 弱さのなかで

人と接していくことを強いられるこの世界では、必然として比較される毎日。


個々で能力は違うことは既知の事実であり、ダブルは存在しえない。


誰かの嘲笑と罵倒。自分の「弱さ」として烙印を押される。その日から私は「弱い」のだと感じて、生きていくことになる。


確かに他と比較すると、「弱い」の方に部類されるのかもしれないが、それが何になるのだろうか。


自分の「弱さ」に震えて、何度朝日をみることになったことかわからない人もいるだろう。それは「弱さ」なのだろうか。


「弱い」ことと「弱さ」は同じなのだろうか。


震えた夜を超えて、何度も朝を迎えた君たちは「弱さ」だったのだろうか。


「弱さ」と思っていた、それを抱えた日々が「弱さ」からそれとは違ったものへ変化していくのではないか。


それを「弱さ」と呼んでも、もうそれは「弱さ」ではない「弱さ」であり、それを「強さ」と呼ぶこともできる。


目一杯の「弱さ」とホコリのような「強さ」でできた人間を私はカッコいいと思う

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今日のコーヒー、明日のミルク。 @umitoabyss

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