「胃袋を掴もう」
「ねぇ」
「ほい」
「あい」
「なんであなた達って毎日一緒に昼ご飯食べてるの?」
「愚問だな」
「疑問だけど」
「まぁ、冗談はさておき」
「冗談で人を馬鹿にする人間だったんだ」
「鹿たないよ。人を馬鹿にして食う飯は馬いんだから」
「手が出そう」
「お手」
「死ね」
「それで、結局何が聞きたいんだっけ?」
「毎日ボク達が一緒に食べてる理由でしょ」
「あ、そっか。単純に俺がアイスの分までお弁当作ってるからじゃないか?」
「確かに。お弁当受け取るなら自然に一緒に食べる事になるよね」
「……え?なんでツイが作ってるの?幼馴染とはいえ、世話焼きすぎじゃない」
「いや、何度告白しても付き合ってくれないから、胃袋掴もうと思って」
「…愛が重い……」
「ユメノの妹に対する愛情も大概じゃないじゃないかなぁ…」
「あんな可愛いの擬人化を愛さないわけにはいかないでしょ」
「双子だしな」
「結局お互い様みたいだね」
「愛してるし付き合って欲しいんだけど」
「ごめんなさい」
「今ツイの事煽ったらどうなる?」
「お前の家に俺の今までアイスにした告白文の手紙を全て送りつける」
「虚しくないの?」
「大丈夫。全部過去の自分が書いてくれてる」
「……何が大丈夫なんだろう……」
「ねぇ、ブロッコリーのソテーもう一個頂戴」
「はいはい、どーどー」
「あーん、うん。そこそこだね」
「嫌いなものをそこそこで食える事に感謝しろ」
「はーい」
(……こりゃ大丈夫だわ)
「胃袋を掴もう:fin」
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