「人間と妖精」「人間と魔族」「小人とトカゲ」といった、心温まる「異種族間交流」作品を多数執筆されておられる幸まる氏。そんな氏の創作の原点、すなわち「外見も考え方も違う異種族間の交流が、何故好きになったのか」について綴ったエッセイが本作です。
異種族間交流の根底にあるのは、違いを受け入れて理解していくという姿勢。その相互理解の過程が好き、と書き切る本作では、その嗜好の原点が描かれておりますので、幸まる氏のファンの方も未読の方も、是非お目通しください!
(以下、一定年齢以上の方にはネタバレ含む)
で、その「原点」となった作品ですが……あのドラマかよ! 「陰謀と破壊と犯罪の渦巻く現代に蘇る正義の騎士(ナレ:小林清志)」のアレ! 確かに異種族(?)間のバディもの! 悪漢を追跡中、大きな溝が行く手を阻んでも(主人公)「ターボだ!(声:佐々木功)」 (相方)「無理です(声:野島昭生)」 (主人公)「イヤッホー!」 ……飛び越えてんじゃん! 相方もコンピューターなら計算できんだろ!
しかしまさに、こういう「冷静で慎重なコンピューターの相棒」と「熱血と行動の人間主人公」という「違い」が生み出すやり取りやドラマが、幸まる氏の創作の原点なのだろうと思います。