第15話 再開・再会
濡れ女の額に第三の目が開いた。
そこからビームが放たれる。
対岸にいる佐々木と久保田は慌てて飛びのく。
光が当たった場所は結晶化いや石化していた。
「久保田応戦するぞ!」
「やめてくれ!あれは千鶴なんだ!」
「言うな!抗わねば死ぬ!!」
佐々木の手に交通遮断用のトラ棒(コーンバー)が出現する。
これぞ大晦日の日、器物妖怪百体の妖気を吸い込んだ特級呪物
「ナイト・オブ・ダイヤモンド!」
佐々木は投げ槍の要領でそれを濡れ女の眉間に
投げた!
それははたして眉間に突き刺さり槍の尻から稲妻が迸り
天空、その曇天に苦悶のサインを刻み付けた。
「千鶴・・・千鶴・・・」
久保田は錯乱したのか真っすぐに濡れ女に向かって歩いていく。
目の前に池があるのだから泳がない限りは・・・沈む。
ブクブクブク
「なにやってるの!」
橘薫は癒しの手の光で鶴屋朱美を治癒していた。
左手に円形のオレンジ色の盾がある。
血液中のヘモグロビン(鉄分)に作用しているのだ。
朱美の目が開く。
「んっ、薫? おはよう・・・」
「呑気してんじゃないわよ、戦うわよ!」
濡れ女は額の槍を抜いた。
これで邪眼は使えないがさほどダメージもないようだ。
槍を投げ捨てる。
その間
「よいしょっと」
朱美の左手に大きなグローブいやミトンか?
朱美は土塊を1トンほど掬い上げ蛇の尾っぽに乗っけた。
「マイダスタッチ」
土塊は同等の金塊になり質量が5倍ほどになった。
「これで動けないでしょ」
しかし至近距離に濡れ女がいることには変わりない。
ムラマサは・・・
「久保田っ!男魅せなさい!!」
それをあえて湖面に投げ捨てる。
ビカッ
湖面が光る。
湖面から剣を握った腕が現れる。
水しぶきを上げて
久保田が出現した。
「我の名はキングオブソード、湖面よりいでし剣はエクスカリバー
この世に斬れぬ物なし!」
「真打ち登場ね・・・」
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