第24話 ゾンビ
私もこの世で嫌いな単語とかあるんですが、「ゾンビ」はどっちかと言うとそっちに分類される方で、一番言いたいのは「ゾンビだからなんやねん」とか「ゾンビってなんやねん」なんですが、
それを言ったら私の愛する「竜」も「魔術師」も「竜ってなんやねん」「魔術師ってなんやねん」って思う人いるに違いないと思うので、ここはグッとその言葉を堪えて押し黙っているのですが、ごめん「ゾンビ」ほど聞いて心ときめかない単語はない……。
――などと思っている私が、ゾンビがテーマパークで踊り散らす話を読み進めてます😊✨
ただまあ、ゾンビがメインテーマだけど、そんないわゆるゾンビじゃないと全ての話が通じないってわけじゃないんですよ。
要するにテーマパークで勤務する人や、テーマパーク通いするファンの日常オムニバスなんですね。
だからそれこそテーマパークのテーマが変わる時期に来たら、この人たちはゾンビから変身して他の何かになる人たちだと思うので、いわゆる本物のゾンビではない、という部分で私は読めるのかもしれないです。
役だから。
まあとにかくハロウィーンイベントのゾンビイベントのテーマパークの話なんですが……。
これが本当に面白い!
何が面白いって出て来る登場人物の描き方です!
魅力あるキャラの書き方というよりも、
こちらの話はもっとキャラ立ちに特化してる感じ。
料理人で言うと、
一流の素材では勿論最高に美味しい料理作るけど、
こちらの作家さんの場合冷蔵庫の余りものの食材でも、何であれ多彩に組み合わせて美味しい料理に仕上げて来るような独創性がある。
正直しょーもない人間も出て来るんですよ。卑怯な奴とか、ズルい奴とか。悪意を持ってる奴も。ただ何故かそういう人間見てても、ここの話笑ってしまうんですよ!😊
ルールを守ってない奴を見て、私はルール守ってるのに!! あいつムカつく!! とか一時の感情でそのルール違反者を晒したことにより、「確かにルールは守ってないけど晒すこともなくない?」とか逆に反感を持たれてSNS炎上するキャラとかいるんですが、見てて笑っちゃうんですよ。「いや何しちゃってんだよ!😇✨」って。
書き方が可愛いんすよね。人間の。
愚かだけど一生懸命で可愛いんですよ。
一生懸命MAXで生きてる人間もいて。
そこまで自分を追い込む気はない人間もいて。
冷静な人間もいるし、
優柔不断な人間もいる。
ただひたすら優しい人間も。
彼らはまるで料理の食材です。
一応の主人公はいますが、各々の人のターンが来たらその人がもはや主人公の描き方がされます。
テーマパークという限られた空間で、色んな組み合わせの人間が交錯する。
その組み合わせ次第で、和んだり、事件が起きたり。
誰か一人が重いものを背負い込んだりせず、
各々の個性的な反応がちゃんと描かれてるのがすごい。
登場人物多いのに 本当にそれぞれエピソードや特徴があるの、本当に感心します。
私はこの前水滸伝108人はキャラ出過ぎや絶対出したはいいがそんなにちゃんと描かれてないキャラとかいるやろ みたいな話しましたが、
この方なら108体のゾンビやそれに関わる群集などが出て来てもちゃんと全員個性ある描き方出来そうな気がします。
どんな優秀なコンダクターなんでしょうかね?🥰
見事に多彩な食材を整理整頓して捌きつつ、いかなる食材が余ってても自由な掛け合わせで楽しいエピソードに仕上げて来る手腕、ものすごいです。
人間書くのが好きな人なんだろうか。
本当にどのキャラも「実際こういう奴いるよな……✨」って思わず笑っちゃうようなリアルさなんですよー
ゾンビに何の魅力も感じないけど
ここのゾンビ(役)さんたちはなんか好きだー✨
だがここのゾンビたちは好きだが
他の一般的(?)なゾンビは全然好きくない。
ゾンビ主軸でやってる話を見ると、「もう死んでる人間をいちいち引きずり出して来て働かせようとすな!」みたいな気持ちになります。
「ゾンビ」という言葉にはゾンビのことをちっとも真剣に考えていない、小馬鹿にした人間にとって都合のいいキャラでしかない、軽薄な何かを私は感じて嫌ですね。空虚な何かを感じる単語や。
非常に大嫌いな単語の一つなのですが……。
だけどここのゾンビは可愛いな🥰
一回この作者さんが「〇〇が〇〇をゾンビ姿で漂っていると」っていう文章書いてたんですが、「漂ってるって書くな!😇✨」って思わず笑っちゃったよ。
この人なら確かに108人の登場人物でも使いこなせるな絶対……。
「今日は嫌な日」みたいな日ってあるじゃないですか。
そういう日でもこの話読むと「まー、こういう日もあるわな!✨」ってちょっと元気出ますよ。
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