凪浜市東区・廃灯台にて
調査報告書・第02号
対象施設:凪浜市東区 廃灯台
調査日:20XX年9月12日
調査班:凪浜市文化観光課・廃墟調査班
1. 背景
対象となる廃灯台は、海沿いの観光施設として長年運用されていたが、数年前に閉鎖された。
灯台内部および周囲の断崖は立入禁止区域とされていたが、近年、立入者による異常体験の報告が散見されるようになった。
今回の調査は、灯台内部の現状確認と、過去報告の再現性検証、写真・動画・音声の記録取得を目的として実施された。
2. 調査結果
2-1. 施設状況
外観:灯台は老朽化が進み、鉄骨には錆が広範囲に発生。外壁には鳥の巣や海風による塩害の跡が残る。
内部:螺旋階段は一部崩壊、手すりには腐食が見られ、安全確保が困難な状態。
窓ガラスは一部破損しており、海風により波の音が内部まで響く。
2-2. 異常現象
螺旋階段の最上部にて、立入調査中に風のないにも関わらず階段の金属音が連続して発生。音源を確認しても人影はなし。
内部撮影の映像に、光の屈折によると思われる人影が一瞬映り込む。ただし、その場所に調査班は存在せず、映像には影の動きのみが記録された。
灯台周囲の崖には、断崖絶壁にも関わらず足跡のような形跡が複数残されていたが、誰のものか特定できない。
2-3. 証言断片
元灯台管理員C(男性・70代)
「夜になると、灯台の内部から誰かの足音や声が聞こえることがあった。私一人しかいないのに……」
観光客D(女性・30代)
「灯台を見に行ったとき、窓の奥に人がいる気配がした。でも近づくと誰もいなかった」
3. 総合所見
調査日中および夜間に、音声・映像・足跡といった断片的な異常を確認した。
映像には人影のようなものが映るが、調査班以外の立入者はいなかった。
異常現象の原因は不明であり、現象は未解決のまま記録として残される。
灯台内部の危険性および異常の進行性を考慮し、追加調査は慎重に行う必要がある。
4. 備考
本資料は公式調査記録として保管され、無断での閲覧・複製は禁止。
現場映像・写真の一部は劣化または消失しており、全貌確認は不可能。
異常は現在進行中の可能性があり、立入禁止区域の厳守を推奨。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます