他人の不幸は蜜の味、と、比喩ではなく文字通りの意味で不幸を味わうことのできる蝶の掌編。不幸の味がおいしそうに描写されており、読んでいて楽しいうえに、短い中でオチまでかっちり決まっている。読者の我々はこの蝶ではないのだと、誰が言いきれるのだろうか。