東京連鎖幻夢綺譚ホラー 【トウホラ】
朱月 澪音
前書き
病院の廊下は、昼間の賑やかさとは、また違い、静まり返っていた。
深夜の病院は、昼間の理性的な顔とは別の顔を持っている――無言の息遣いと、視線の気配に満ちた顔を。
一原愛媛はカルテを抱えながら歩く。普段なら何も感じないはずの病室の扉の隙間から、微かに冷たい空気が漏れていた。ほんの一瞬、廊下の向こうに人影が揺れた気がした。だが振り向けば、誰もいない。
愛媛の心をざわつかせる。
帰路の途中、街灯に紛れて、ひときわ異彩を放つ青いコートの女性が見えた。五月の陽気に似つかわしくない長いコート。人混みの中で、その姿は突然、ふっと消えた。存在したはずの影が、まるで霧に溶けるかのように――。
その背後に、誰も知らぬ静かな微笑みがあった。まるで、何かを見守るように。
愛媛は立ち止まり、背筋に冷たいものを感じた。「…今のは、幻か、それとも――」
それを貴方は見つけられるだろうか?
『全てが繋がったとき、
背筋がゾッとするだろうね。』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます