第6話 転生者vs転生者
「転生者が…お前たちのボス…!?」
「あぁ、だから早く逃げろ!!
見つかったら面倒になる…」
盗賊は、「早く行け」という仕草で俺たちを急かす
「分かった、ありがと!!コウタ、行こう!」
「あぁ!」
急いでその場から離れようとすると、遠くから声が聞こえる
「ボス、あそこです!!」
「くそっ、もう来たのか…急いで逃げよう!!」
ド!ド!ド!ド!ド!ド!
駆け出した瞬間、目の前に大きな壁ができる
「なんだこれ!?土の壁…?」
「ヘッヘッヘッ…追い詰めたゼェ‼︎」
「ッ‼︎ お前は!?」
「俺様か!?俺様はこの密林盗賊団のボス!!
安藤作造様だ!!!」
(ステータスオープン!)
『職業:創造者(クリエイター) 等級:B
戦闘力:A』
(創造者か…この壁を作ったのもスキルか…?)
「ステータスオープン!!
ほぉ…マジシャンに陰陽師、、あとは非表示か。
初めてみる職業だ!!
ほぉ…お前らも転生者か!!!」
「あぁ、そうだ。俺たち、同じ転生者として、ここは見逃してくれたりは…」
「ヘッヘッヘッ…そいつは無理な頼みだぜ!!
創造〈クリエイト〉!!」
その瞬間、男の手に大剣が現れ、斬りかかってくる。
「小道具生成!!マジックステッキ!!」
金属製のステッキで受け止めることはできたが、剣の衝撃が全て体に伝わる
「クッ…痺れる…」
「おらぁ、まだまだ!!」
男が大きく剣を振りかぶる!
「精霊風!!吹っ飛ばしちゃえ!!」
(御意)
「チッ…ッ…クソッ」
激しい風により男の体が木に叩きつけられる
「私もいるから!!忘れないでよね!!」
「ふんっ、いいだろう。まとめて相手してやる!
創造〈クリエイト〉!!」
男の手には何もない。なんだ!?
「上!!」
詩が叫ぶ
上を見ると、そこには大量の槍が!!!
「へっ、槍の雨だ!!防ぎ切れるかな!」
男が勢いよく腕を振り下ろすと、大量の槍が降ってくる
「詩!!しゃがめ!!」
咄嗟に、しゃがんだ詩と自分の全身をマントで覆う
ザ‼︎ザ‼︎ザ‼︎ザ‼︎ザ‼︎ザ‼︎
大量の槍が地面に突き刺さり、激しい砂埃が舞う
「もう終わりか!?案外呆気なかったな!!」
男は、物足りなさそうに槍が刺さったマントを見つめ、ため息をつく
「まだショーは終わっていないよ。
行くぞ、詩!!」
「うん!『式神召喚 蛇帯〈じゃたい〉』」
(毒蛇・蛇帯 参りましたわ)
男は背後から聞こえた声に驚き、一瞬反応が遅れたようだ
俺たちは、マントで姿を見えなくすることで、消失マジックの条件によって一時的に姿を消し、
そして、戻る時に場所を少しずらすことで、相手の意表を突いた
やり方は違うが、まさに人が消えるマジックの典型だ
「瞬間移動か!?うわっっ!!」
男の四肢を蛇帯が拘束する
「よし、捕まえた!蛇帯ちゃん、ありがと‼︎」
(いえいえ、これくらい造作もないことですわ)
「詩、こいつは能力を使う時、創造!と言っていたよな?じゃあ、口さえ塞げば…」
テープを生成して、口を塞ぐ
「よし!これで一件落着だな。」
「うん!よかっ……た…」
突然、その場に詩が倒れ、精霊風と蛇帯の召喚が解ける。
「ご主人!?うぅ…やっぱり初めてで2体連続召喚は霊力が持たないだ?」
赤殿中が心配そうに詩を撫でる
「デン!!詩は大丈夫なのか!?」
「ああ!寝たら霊力は回復して、目を覚ますだ!」
「それならよかった…というかお前はどうして消えない?」
「おいら?おいらは五大妖怪の一つ、狸様だぞ!!霊力くらい自分で出せるんだ!」
「お前…意外とすごいやつなんだな…」
「へへん!もっと敬ってくれていいだ?」
ドヤ顔をする赤殿中を横目に、周囲を見渡す
「そんなことはどうでもいい。こいつは、こいつの手下がどうにかするだろうし、俺たちは今日のの野宿場所を探そう。」
「そんなこと!?うぅ…ひどいだ…」
そして、どうにか寝泊まりできそうな空間を見つけ、詩を運び、一晩を越す。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(その晩、コウタ達がいる場所から大きく離れたある山頂にて)
{誓願はこれでいいですね}
「あぁ」
{では、対価を与えましょう}
その瞬間、その者を中心に、圧倒的な力が溢れ出す
その力は、どんなに離れていても伝わっただろう
{お…おかしい…なぜこんな力が…
完全に想定外…没収します!!}
「え?もう与えちゃったら、流石の神様でも奪えねぇと思うよ。
だってこれは……
世界そのものだから…」
項垂れた神を横目に、あたりを見渡す
「さて、これからどうしよっかな〜!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(魔王城にて)
「この力は…!?」
「魔王様…どうしましょう…!?」
「今すぐこの魔王軍にスカウトしよう
奴はおそらく、我以来の……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(世界一深いダンジョンの最下層にて)
そこには結晶の中に1人の人間が封印されていた
その人間の口がわずかに動く
「…ようやく………この時が…待ち侘びたぞ…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(1年中霧で覆われている森の中の小屋にて)
男は1人椅子に腰掛け、目を瞑っていた
「そうか…どうなるかはわからんが…
行くしかあるまい
お前の仇は俺が取ろう!
とりあえず、どっち側につくか…
新しい………
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
明見は空を見上げていた
「コウタ達から、大地震が起きたと聞いた時…
もしかすると現れるかもしれないと思っていたが…
ついに来たか…
あの3人も動くだろうし、私も動くしかないか…
予言に出た…4人目の………
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「「「「戦闘力SSS!!!」」」」
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