第4話 踊り

赤い服の女には

「踊り踊り踊り踊り、踊り、踊り踊り踊り、

 踊り踊り踊り踊り、踊れ、踊れ踊れ踊れ踊れ。」

という音楽が聴こえ、それに合わせ廃屋の小学校で踊りながら無口上筆記をする。

ミサンガのような足の指輪を触った後、おもむろに壁に向かって踊り続けるのであった。

赤い服の女自身が壁に向かって踊りを作っていた。

どの踊りもどの踊りも見た事があって、自分の今の状況を表す踊りは自分自身が一番よく分かっていると作品を作り始める。

ダンサーで小説家の卵の踊り

「大腿部からすねの付け根にかけて針金が入ったようにピンと伸びている。

 片足を伸ばして、もう片方の足を地面につけながらかかとをあげて考えるポーズをし、

 そうしながら唇のふくらみに一本の鉛筆を垂直に押し当てる。」

時計の踊り

「右手にボールペンを持ちながらボールペンの後ろのカチカチ音がするところを

 カチカチ音をさせながら、

 左手は時計回り短針を、右手は長針を、表しながら踊りを踊る。

 時間をの戻すかのように今度は反時計回りに両手を回しながら踊りつくす。

 クリストファー・ノーランではないが、時間はいつも一定ではない。」

鷹の爪の踊り

「高校時代、鷹の爪が唐辛子だと分からず、言葉通り鷹の爪だと思っていたところからできた踊り。

 赤い靴を脱ぎ捨てた後、狂気に満ちて体を一回転、側転してポーズをとって終わる踊り。

 目は最後まで一点を睨んでいる。」

壁に手を当て、踊りながら紙と鉛筆で書き綴る。

踊っているときが生を感じる時。

夕方から夜にかけて朝方まで踊る時があってその間に月を見ては「月光浴だなぁ。」と思う時がある。

その中で踊りがやけに深淵まで踊りつくす時があった。

月光浴の踊りに、顔の目が光り始めた。

紙と鉛筆を持っていたが、はっとして何かを書き込む。

目がギラギラとするくらいの踊りはいかに激しい踊りなのか。

踊りと感情が合う時がほとんどで、合わない時は踊りが激しく感情の振れ幅が微弱。

また踊りが小さな踊りで感情が激しい時。

空を見ると常に月があった。

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