第6話 ソフィと回復魔法

 ぼくたちはセラに案内されて、家の中に入った。


 家というか小屋。

 木の棒を組み合わせて作られた枠組みに布っぽいものがかぶせてある。


 家の中は思ったよりきれいだった。

 セラはひどいにおいだったから、きっとくさいに違いないと思ったけど、ぜんぜんだった。


 浄化魔法が中まで効いたのかもしれない。


 中は木製の食器らしきものがいくつかおいてあって、それからはじっこの方になにかが転がっていた。


 ぼくが、なんだろうと思って覗き込むと、それは人だった。


「うわぁ!! 死体!?」


 青白くて、骨と皮ばかりの細い体は、生きているように見えない。


 だけど、ぼくの声に反応するように、死体だと思った人が動いた。


「生きてる?」


「その子は妹のソフィです」


 セラの妹だった。


 その子は、起き上がることもできないようだった。

 薄めでぼくの方を見る。


「だれ・・・?」


 小さい声でしゃべった。


「生きてた」


 日本じゃこんなふうにやせ細っている人を見たことがないから、ぼくはかなり衝撃を受けた。

 人間ってこんなになっても生きてるんだ。


「その子は昔から身体が弱くてね。

 セラの回復魔法のおかげでなんとか生きていられたのよ」


 エーリィが教えてくれる。


「病気で足をなくしてしまって、もう歩くこともできないのよ」


 エーリィがソフィの身体にかけてあった布っぽいものをめくると、膝から下がなかった。


 断面はただれてグロいことになっている。


「怪我がどんどん悪化して、歩けなくなって、足の先の方から腐ってしまっていたの」


「うっ!」


 ぼくはあんまりな光景に目をそらした。


 セラがソフィの足の切断部をじっくり見る。


「さっきの浄化魔法で、足の腐ってるところが消えてる・・・」


 セラは自分の力に驚いているようだ。


「そんなにひどかったの?」


「うん。私の回復魔法じゃもうどうしようもなくなっていたから」


 ぼくは、ひどいことになっている思った。

 でも、二人の話を聞いていると、もっとひどいことになっていたらしい。


「ソフィ、もう大丈夫。

 私は素晴らしい力を授かったわ」


「お姉ちゃん・・・」


「この力があれば・・・

 回復魔法!」


 ソフィに回復魔法をかけると、みるみるうちに血色がよくなって、なくなった足も再生した。


 すごいな、回復魔法レベルMAX。


「お姉ちゃん! 私・・・!」


 ソフィはすぐに立ち上がった。


「ソフィ、もう大丈夫!!」


 ふたりは抱き合って回復を泣いて喜んだ。



☆☆☆


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