第3話 酔い醒ましの夜カフェ
//SE カフェの入口が開く音
//SE 入口のベルが鳴る音
//SE 3話の最後まで、穏やかな店内BGMが小さめの音量で流れる
//寝ぼけた様子で
「あれ、先輩? どこですか、ここぉ?」
(あなたは千尋をカフェのカウンター席に座らせる)
//以降、隣の席から千尋の声が至近距離で聞こえる
//ここから先、酔いが回っている感じで
「あっ。もしかして、もう二件目ですかぁ? 先輩が選んでくれたお店、気になります~」
//SE 店員がお冷をテーブルに置く音
//SE あなたがメニューを手に取る音
「わたしもメニュー見たいですぅ。って、あれぇ?」
(あなたはその場でホットコーヒーを2つ注文する)
//少しいじけたように
「先輩? お酒、頼まないんですかぁ?」
//SE あなたがお冷を手に取り、氷が音を立てる
(あなたはお冷を千尋に飲ませる)
「むぐっ」
//SE 千尋が水を飲む音
「ぷはぁ~っ。お水もおいしいですねぇ。ありがとうございます~」
//SE お冷をテーブルに置く音
「それにしても、ここも素敵な音楽が流れてますねぇ。わたし、このお店も好きです~」
(千尋が少しの間店内BGMに耳を傾ける)
//SE 店員がホットコーヒーをテーブルに置く音
「あ。もうコーヒー来ましたよぉ。早くていいですね~」
//SE 千尋がコーヒーに砂糖を入れる音
「ん~、いい香りですね~」
//少し声のトーンを落として
「でも、わたし猫舌なので淹れたてのコーヒーはちょっぴり苦手なんですよねぇ」
//SE 千尋がホットコーヒーに息を吹きかける音10秒ほど
「そろそろいいかなぁ~」
//SE 千尋がホットコーヒーに口をつけて飲む音
「うぅ、まだちょっと熱い~。でも、お砂糖のさじ加減はいい感じですぅ」
//SE 千尋がチビチビとホットコーヒーを飲む音
「あぁ~、温まりますねぇ。身体がポカポカしてきました~」
(千尋の酔いが醒めてきて、あなたが自分のコーヒーを飲んでいないことに気づく)
//SE 千尋がコーヒーカップをテーブルに置く音
//ここから先、酔いが醒めてきた感じで
「あれ、先輩……。ホットコーヒー、飲まなくていいんですか? 温かいうちに飲んだ方がおいしいですよ?」
//キョトンとした様子で
「え、酔いが醒めてきたみたいで良かった?」
「……」//考え込むように
「~~~~っ」//赤面して恥ずかしそうに
//以降、周囲のお客さんに気を遣ってあなたに近寄り小声になる
「わ、わたし。もしかしなくても、すごく酔っぱらってましたよね……」
(あなたは頷く)
//恥ずかしそうにか細い声で
「や、やだ。わたしったら、調子に乗って飲みすぎちゃって……。ご、ごめんんなさいっ」
(あなたは気にしてないと言う)
「気にしてないって……。で、でも。わたし、久しぶりに会ったばかりなのに、先輩に馴れ馴れしく抱きついちゃったり……」
//言いにくそうな感じで
「それから、そのぉ……」
//消え入りそうなか細い声で
「ほ、他にも、改めて口で言うのは
「覚えてたのかって? は、はい。わたし、酔ってもちゃんと何をやったか記憶しているタイプなんです」
//赤面しながら
「は、恥ずかしすぎて、正直記憶を消してしまいたいくらいですけれど……」
「え。ちょっと飲み過ぎることなんて誰でもあるから気にしないで、だなんて」
「あ、ありがとうございます……。そう言ってもらえて、ホッとしました」
//SE あなたがメニューを手に取る音
//驚いて
「えっ、好きなケーキを選んでいいんですか?」
//感極まったように
「せ、先輩……。優しすぎますよぉ」
「で、では。お言葉に甘えさせていただきますね……」
//SE 呼び鈴を鳴らす音
「え、えっと。チョコレートケーキを一つ、お願いします」
(注文を終えて、少し沈黙)
//SE 千尋がホットコーヒーを飲む音
「ふぅ……」
「き、今日は先輩に会えてとても嬉しかったんです。もう、二度と会えないものだと思っていましたから……」
「それでつい、いつもより気持ちが高ぶって飲み過ぎてしまって……。本当にお恥ずかしいところをお見せしてしまいましたね」
//赤面しながら
「かっ、可愛いところが見られたからむしろ良かった?」
「や、やめてくださいよぉ。また恥ずかしくなってきちゃったじゃないですかぁ……」
(少しの間沈黙)
//気を取り直して
「あ。ケーキ、来ましたね……」
//SE 店員がケーキをテーブルに置く音
//かしこまって
「では……。い、いただきます」
//SE 千尋がケーキを食べる音
「わぁっ、このチョコレートケーキおいしい……」
//SE 千尋がケーキを食べる音
//SE 千尋がホットコーヒーを飲む音
「コーヒーとも相性ばっちりで最高ですぅ」
「……先輩? ど、どうして笑ってるんですか?」
「甘いものが好きなのも昔と変わらないんだな、って……」
「あ。わたしが甘党なの、覚えてくれてたんですか?」
//記憶を辿るように
「そういえば、高校時代は先輩と一緒にコンビニで一緒にお菓子を買って食べたりしていましたよね……」
「確かに、わたしはいつも甘いものばかり買っていた気がします」
//穏やかな口調で
「なんだか。遠い昔のようで、懐かしいですね」
「あの頃と全く同じというわけではないですけれど……」
「今こうして、先輩とカフェでゆったりした時間を過ごせてるなんて夢みたいです」
(少しの間沈黙)
//意を決したように
「あ、あの。先輩……」
「今日はたくさん迷惑をかけてしまいましたけれど、色々お話しできて楽しかったです」
「も、もし。先輩が嫌じゃなかったらでいいんですけど……」
//か細い声で懇願するように
「今回のお詫びもかねて、また一緒にどこかへ遊びに行きませんか?」
(あなたは頷く)
「ほ、本当ですか?」
「えへへ……。う、嬉しいですっ」
「それじゃあ、連絡先。交換しておきましょうね」
「行きたい場所、考えないとなぁ。ふふっ。今から楽しみです……」
//SE 店内BGMフェードアウト
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