第4話 病院に続く
つぎに目が覚めると病院に居た。どうやら一人部屋のようだ。ありきたりかもしれないが俺は「ヤンキー漫画かよ」とツッコミを入れるほど元気になっていた。ただ、医者から「今日の夜は病院で泊まりなさい」と言われてしまったため、仕方なく夕暮れの空を窓から見ていた。
ふと病室のドアがノックされた。「茨城県警の佐藤ですが、失礼してよろしいでしょうか」鳩が豆鉄砲を食ったようにポカーンとしているとドアが開いた。「失礼しますね、佐藤と申します。聞きたいことがあって参りました」中年の男性と、若い女性が立っていた。俺が挨拶を済ますと彼は言った。「山崎宗助さんと山崎朱莉さんを知っていますね」落ち着いて聞いてくれと前置きをして、二人が亡くなったと話した。どうやら友人は山道で首を括っていたらしい。そして友人の母は車で川へ飛び込んだそうだ。二人とも遺書は無く、現在捜査中とのことだった。俺は鈴の音の話をしたが、二人ともそんな話は聞いていないといった調子であった。ただ、看護師さんはオカルトが大好きらしく目を輝かせていた。
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