婚約破棄された公爵令嬢は元・尼将軍でした。婚約破棄した王子を尻目に、芋料理で領地改革し、年下騎士に溺愛される

藤宮かすみ

エレオノーラ・フォン・ファルケンヘイム（ノラ）

主人公。アストリア王国の公爵令嬢。前世は鎌倉幕府を実質的に支配した“尼将軍”北条政子。婚約破棄を機に記憶が蘇り、お飾りの令嬢生活に終止符を打つ。怜悧な現実主義者で、目的のためなら手段を選ばない胆力を持つが、その根底には民を思う深い慈悲がある。政治・交渉・人心掌握術は天下一品だが、恋愛には極めて疎い。

レオンハルト・クレーエ（レオン）

ヒーロー。ファルケンヘイム公爵領に駐屯する騎士団の若き団長。平民出身だが、実力で異例の出世を遂げた。エレオノーラより三歳年下。実直で忠誠心に厚く、彼女のリーダーシップに心酔し、絶対的な味方となる。彼女が作る「ニクジャガ」をこよなく愛する。

アレスター・デ・アストリア

アストリア王国の第一王子で、エレオノーラの元婚約者。容姿だけは良いが、中身は空っぽで浅薄。側近の意見に流されやすく、男爵令嬢クララに夢中になり、国を顧みずエレオノーラを切り捨てる。

クララ・フォン・ベルク

アレスター王子を誑かす男爵令嬢。か弱く可憐な演技で男の庇護欲を刺激するが、裏では家格上昇を狙う計算高い女。

ゲルト・ハウスマン

ファルケンヘイム家に長年仕える老執事。様変わりしたエレオノーラの本質を見抜き、忠実に支える懐刀。

ヴァルター宰相

アストリア王国の宰相。保守的で事なかれ主義。ファルケンヘイム領とエレオノーラの台頭を危険視し、妨害しようと画策する。