第16話 接戦

ヨシュアとスイムは、漆黒の黒と白無垢の白の色を身に纏い変身するその先にはこの度のターゲットミッション即ちカーくんの下校途中である。


カーくん。どうやら大人二人は気づかれていないみたいだ。


「…ヨシュア、ちょっと押さないでよっ…! 見つかっちゃったらどうするの」

「大丈夫さ。スイムが手掛けることに無理は無いよ。僕にまかせて、行くよ……!」

「だめよっ ! もしかしたら、夢魔王の手先かもしれないのよ? …甘く見ちゃ、いけないわっ !」

なんら、揉めている二人を背後ろに、カーくんが気づかぬことはなかろうに。

思いきり、カーくんは後ろを振り向き街壁に隠れてる二人を名指しした。


「…ぼくのこと知りたいの?夢魔王のて」手先と思っているのでしょう」

「…!」

「…カーくん !」

ヨシュアとスイムは潔くカーくんの目の前に現れると素顔を現しました。


「カーくん。あの、聞いていいかしら」

「キミは、夢魔王の手先なのかい?」

「…そうだよ」


二人は、やはり……と、息を切らした。

深刻な間際に小鳥の囀りや車体の走る音、街並木の賑わいがより鼓動を高鳴した。


たいせつなお話しは、"どうすれば、夢魔と和解できるのか"である。

そう、和解だ……。


「カーくん聞いてくれ。僕達は、夢魔をこの世から抹消したいのではなく、和解したいんだ。」

ヨシュアの想いだ。

しかさそ、カーくん。

「ぼくは人だけど、夢魔は悪魔に近い存在。人として理解し話し合いを応じて人の夢につけこむことを止めるのかと言ったら、それは相当厳しい現実だよ、お兄さん?」

「…っ確かに。不確実かもしれない。しかし、僕たちは武器を手に狩るを得ないが、希望はあるかもしれない」

「…綺麗事を」

「…………っ」

スイムが制した。

「じゃあ、こうしましょ。私達は夢魔を削減し続けるわ。それはやらせてちょうだい、人は人を救いたいの。そのかわり夢魔王は倒さないわ。………いいえ、倒せない。」

「…どうして?」

幼い容姿に尖りが乗る。



「あなたが、愛おしいからよ…カーくん」



「!」


「…あなたの、たいせつな居場所と家族…」

本当は、どこにいるの?

「…」

「…スイム」

「なに、ヨシュア」

「行こう。この子の両親は僕とスイムが手掛ける。キミの御両親は別に居る。夢魔王は必ず僕等が説得してみせる」


そう…

得たいの知れない

恐ろしい狂気に打ってか狩った無知とメンタルの弱さが上手にできなかったんだよ……



そして、ヨシュアが告げました。

「…この、切っ先に狩ってきた数…それこそ夢だったのかな…」


「…ヨシュアお兄さんと、スイムお姉さんは、無双夢想過ぎるよ…」


「…ふふ。ほんとね」


そして

もうひとり



ドウ…彼もまた、ひとり。」


同…、今、どこに居るの?


こうして、季節は春に移り変わりました。


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