第9話 狩人管理士の夜
しかし同が居ない。
どこ行った。
「………オペレーターシステム起動」
「はい。何用でしょうか」
「依頼者はどこへ」
「既にミッションは完了されました。メールを御確認下さい」
……ミッション完了……
……烈火道は自宅……
……メールぐらいしたまえ。ったく……
朝の顔と夜の顔を持つ二面性を使いこなす。
本名を、
「しかたないね、同くんを探そうか」
ビルとビルの合間を飛び越え輝きを散りばめては夜を飛び越える狩人管理士。
「こんばんわ。ヨシュア?」
「…ああ、キミか。」
夜の顔の二人は、どうやら仲良くないそうなで。
ピストルの光線銃を放つ。
相対する謎の影もこちらを激射。
星の輝きが、ふたりの影のページをめくりあげた。
「
「なによ。いつものことじゃない。それより烈火道とヘッドは自宅帰還しみたいよ。」
スイムはロングブーツの踵を鳴らしオペレーションのアンテナを閉じた。
手を伸ばした。
「私達も帰りましょ、ヨシュア。」
「! スイムッ……ッ」
ロングブーツがグキッといった。
屋根の取っ手に、うまくしがみついた下は真っ暗闇の地面。警察の方々が夜廻警備をしているライトを照らして…
「スイム…! 今引き」
!
「…ッヨシュア!?」
ドキン
「…………っ !」
ヤバい。
「ちょ、ヨーーゎわッ!?」
引っ張り起こしてそのままバク宙したスイム。
それはそれは、打って回って転げた。
「…ったぁ。何するのよヨシュア……………ヨシュア?」
「ッ………!!!」
我に返った直ぐ様立ち上がりビルの屋上へ飛び移る、屋上の勝手口から入り外窓へ向かう。ピタッと一時停止し、グローブをピシャリと取ってブラックマスクも取った。
ヨシュアは、前をむいたまま、動かない。
後ろに居座るスイムに、ただ、何か悴む様に伝えた。
「……先に帰って待っているよ」
「…え、と…ヨシュ」
「ごめんよ」
「ほぇ?」
彼は、微かに振り向いたのだ。
「同くん、無事だといいね」
「………え?えぇ、そうね」
彼は会社に先立った。
「な、なによあれ…?もうっ、せっかく迎えに来てあげたのに… っ ! ! ヨシュアのわからずや ! ! 」
朝の顔 夜の顔
ふたりが仲良くパートナーを組みたいのに空回り。
だって、それは、……そうなんでしょう?
ビルの外窓から脱出したところで、偶然夜道の徘徊に回るヴェロラオーネにつかまった。
この宵闇に。
「……ねぇ、ヨシュアくん。いいの?彼女」
「……管理士でも、隠恋など管理できない傾倒もあるのさ」
いいんだ…これで
同くんは
きっとスイムの元に帰ってくるよ
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