ようこそ、愛之殿堂へ。

雪方ハヤ

プロローグ 『愛之殿堂』

 ――『愛之殿堂あいのでんどう

 それは、人類が誕生してからずっと存在する境界。『愛』を届ける代理人がおとずれ、その境界を発現させる。『愛之殿堂あいのでんどう』は、お互い愛し合う二人が心を合わせ、愛が現れて見える光景のこと。しかし噂でそれを体験した者でも、愛之殿堂の光景を覚えている人はいなかった。

 童話のまぼろしだという者もいれば、それを永遠と求め続けている人もいる。さながら人々が聖誕祭せいたんさいのサンタクロースを信じることと似たようなものだ。家族愛、友情愛、師弟愛、そしてもっとも高貴とされている――恋愛の高嶺にたつ二人のみが、愛之殿堂の光景を見ることができる。


 そしてこれは――『他人を旅する者』が愛之殿堂を届け愛を知る物語なのであった。

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