第15話 ネオファンタジー

 渦を示すレヴァイアタン。


 炎を示すイフリート。


 雷を示すケツアルクァトル・・・


 

 他の地方では「キャラクター」って言うものにまでなっているらしい。


 なんだか不思議な気分。


 私の里では、大きな自然現象を表わすものとしてそのまま使用されている単語だ。


 例えば小さい子に、


「海に渦が出来たらそれはレヴァイアタンって名前だよ」って・・・


 そんな風に伝承してきたものだから、なんだかキャラクターになってるって奇妙。



 氷を示すのはシヴァって名前?


 シヴァって、「死と再生」じゃなかったっけ??


 ・・・どうなってるんだ、都会??



 親戚との交流って、マジで面白い。


 向こう側は花札とか知らないらしい。


 「猪鹿蝶」にテンション上がって、アニメみたいだって。


 どういう意味だろう?



 猪鹿蝶って森に入ったらおるやん?


 キャピックとかおるのに、なんやその親戚にも秘密なんやて口止めあった。


 雑記帳やからいいか。


 キャピックはトナカイみたいな角を持つウサギ。


 聖域にいる聖獣だ。


 なんでも気に入られると、話しかけられるらしい。


 里の伝承であるだけで、本当にいるのかは知らない。


 眠ったら夢を見て、そこにいたキャピックがとある場所を示した。


 そこに珍しい植物が実際にあって、近況少しずつなら食べてもいいってことになった。



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