第40話 私とイーシャナ
長とシャナに事のてん末を言った私は、シャナの悩みを聞いた。
「この姿になって、エルフの長に女王になって欲しいと言われまして、、、」
「確かに姿は大人でも、こないだまで修行してた仲だし、14歳だからねー。無理もないわよ。」
「私的には自由にのんびり暮らしたいと言うか、、、急に言われましても、女王として、エルフ族を引っ張られるとは思わないんです。」
「エルフは長命って聞くし、長に考えさせて下さい。って言って、女王になる勇気が出るまで誤魔化せないかな?」
「それも考えてます。ロザリア姉さんだったら、どうします?」
「私だったら、誤魔化せるだけ誤魔化して、勇気が出ない事を正直に言うかな?」
「正直ですか、、、言い出しづらいです。」
落ち込んでる大きくなったシャナを抱きしめた。
「大丈夫。何とかなるわよ。今まで何とかなったのだし、、、」
シャナは私の腕の中で泣いた。無理もない。今までの辛い事やナックを必死に守って来て、ようやくここまで来たのだから、子供には荷が重すぎる。
前の世界では、私も辛かった。今まで、普通の暮らしをしてたのに、ある日倒れて、病気を患い、親も泣かせてしまった。それから、健康な友達は高校生になって、部活をして、大学生になったら、サークルやアルバイトをして、私から見て本当に幸せそうに楽しそうにしている姿を見て、ずっと羨ましかった。
今の世界では、姿も変わり、周りに仲間や親切にしてもらって、浮かれてたのかもしれない。シャナはまだ子供だ。私は立派な大人ではないけれど、仲間として姉さんとして、せめて、この子のような子供に寄り添いたい。
「困った事はお互い様だから、助け合って行きましょう!仲間なんだから!」
シャナは腕の中で何度も頷き、号泣したが、段々落ち着いて来た。
「ありがとうございます。すみません。無様な姿を見せてしまって、、、」
「気にしないで、泣くのはタダなんだから、少しはスッキリした?」
「はい。お陰様で。」
シャナはスッキリとした顔で泣あとは残ってるが、いい顔になった。
そう言えば、前に住んでた森は火事なんだろうか?それとも魔物などによる襲撃で火事だろうか?
私は町ができたら、第二の街になるだから、出来上がったら、聞こうと思った。
とにかく、シャナが覚醒して姿が変わってもシャナはシャナなんだなぁと思いながら、他愛もない会話をした。他愛もない会話でも私達にとっては大切な思い出になる。私はそう確信して、これからも無理なく頑張って行こうと思った。
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