第29話 その間のゴドラの戦い

 ロザリアは聖女と会っている間、ゴドラは、、、


「聖女とロザリアが会っているのに、無粋な奴らだ。」


街外れでヘルザ王国の騎士団に出会っていた。


「貴殿がいると、我々の尊厳が失われる。」


要はゴドラの活躍に嫉妬していた。逆恨みと言っていい。


「来い。王国騎士団とやら。」


王国騎士団の団員は襲ってきた。しかし、ゴドラは騎士団の攻撃を全て避けて、騎士団の後ろに回り込む。


「貴様らは今、1回死んでたぞ。」


騎士団は後ろを振り返り、いつの間に!?って顔になっていた。


「魔法兵士、魔法を。」


「フリーズアロー!ウインドカッター!フレアバースト。」


様々な呪文を使って来た。しかし、ゴドラは、、、


「本当に無粋な奴らだ。身体強化、そこか!むん!」


刀を何度か振り、タイミングを合わせた感じで、その風圧と勢いで全ての魔法を返してしまった。魔法兵士は逆に自分の魔法をくらった。


「ひぃ~。何故?魔法が返ってきた!?」


「本に書いてあった通りだ。現実に存在する物質攻撃だから、返せると。」


ゴドラは騎士団を殺すと後々、面倒になると思い、本で書いてあった事を応用して、試していた。


「まだ、やるか?」


騎士団は圧と殺気を感じた。足が進まない。本能的に勝てないと体が理解してるのをやっと気付いた。


「撤退するぞ。一人でも殺されたら、騎士団の名が落ちる。撤退だ。みんな。」


騎士団の指揮している者が号令をかけ、撤退させた。


「面倒な奴らだ。しかし、おかげで少し魔法の対応が分かってきた。」


パチパチと拍手がした。


「シル。いい加減にしろ。覗き見は感心せん。」


とシルが姿を現し、言った。


「やはり、異界人は規格外だ。」


「不可抗力でも覗き見は感心せぬな!」


殺気をだした。


「いや、あなたと戦ったら、5秒も持ちません。それにしても、魔法の術式を読み解いて力技で返すとは力だけではできませんよ。凄い技量と知識を持っていなければできません、、、」


シルは完全に降参した感じで言った。


「シルベルド、聞きたい事がある。」


「何でしょうか?」


「お主、人間族か?」


「やはり、バレましたか。私は調停神の使い。天使です。この事はロザリアさんにも内密に、、、」


「やはりか、、、ロザリアには言わん。目的は何だ?」


「私は調停神様の目になっているに過ぎません。調停神様の目的は私でも全くわからないのです。」


ゴドラは言った。


「調停神とは何だ?全知全能とは行かないみたいだが、、、」


ゴドラは考えながら、シルベルドに言った。


「私にもわからないのです。私は調停神様から作られた存在で使命を全うしてるだけです。」


「なら、仕方ないな。決して、邪魔や策だけはするなよ!その時は遠慮なくお主を斬るからな。」


シルは言った。


「仰せのままに。」


そのままシルベルドは歩いて去って行った。


「チェリッタの事も借りがあるからな。シルを斬るわけにもいかんか。ロザリアは聖女とやらとどうしたかな?」


ゴドラはそう言って、刀を鞘に戻し、宿に戻った。

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