第X話 大人

あれからX年後。

私と実風は結局仲直りをして結婚した。それでも、お互いのNTR癖は止むことがなかった。だから、週に一回、友達夫婦である遥斗と春香と相手を交換し、お互いの欲求を満たしている。

「実風、違う遥斗…またいつもみたいに体を後でいっぱいに、して…」

眼の前にいる男とは違う本当の旦那を思い浮かべながら、体が火照っていく。

その隣には春香がベッドの上で実風に乗って甘い声を上げていた。

遥斗と春香は、本当の想い人とこうして週に一回体を合わせられるのが嬉しくてたまらなかった。

「みかぜっ、もうむり…」春香が達しそうになるところで、実風は追い打ちをかけるように新しいゴムを付けた。


皆の感情に愛などはないだろう。そこには本能のままに犯してほしいという欲望、他人が辱められることに快感を覚えたい欲望…それぞれが勝手に自身の欲望を満たしている。まるで獣のように。



こうして大人になっても歪な癖はその根を成長させながら、欲求を解消していくのだった。

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